すべて取り除くには数回にわたる手術が必要だった。
「切り取った皮膚をその場で顕微鏡で観察しながら全てのがん細胞を切除するモース手術を受けたのですが、予想よりもがんが広がっていたため4回にわたって手術を受ける必要があると言われました。その結果、鼻には大きな傷ができてしまって…。次の手術日まで自分で包帯を交換しなければならなかったのですが、傷を直視するのはあまりに辛くて何度も泣きました。ありがたいことに、私がそれを見なくてすむよう家族が包帯の交換を手伝ってくれたので本当に助かりました。」
そのように明かすメリッサさんだったが、自分がどのような経験をしてどうやって回復していくのかを理解するためにも傷の状態を見る必要があると思い、最後の手術が終わった後に勇気を出して確認した。
「鎖骨から皮膚移植をして鼻を再建した傷跡は、まるで乾燥したゾンビの死骸のような皮膚が顔に縫い付けられているような感じでした。」
そして手術から2年経った現在、彼女の鼻の皮膚はピンク色に落ち着いているが、移植した皮膚は厚く、部分的にくぼんでいる状態であるため鼻の再建と移植した皮膚を滑らかにする方法を模索中だという。
そんなメリッサさんは、基底細胞がんを患った経験が自身に与えた影響について次のように述べている。
「私にとって外見はとても大切なもので、最初は自分の顔を見ることに耐えられませんでした。なのでずっと傷を隠したいと思っていたんです。でもある時、オペラの演出家から美しさとは必ずしも見た目がきれいという意味ではないという話を聞いて、私は自分自身から隠れていたことに気がつきました。それ以来、隠すことはやめました。」
「今は自分の鼻の写真をSNSにも投稿していますが、それは同じように悩んでいる人が自分だけじゃないことを知ってもらいたいからです。そして治癒するには時間がかかること、そのために人生を止める必要はないことを知ってほしいと思っています。私はこの経験を経てより幸せに、より大胆に、そして自分の見た目に恥じないようになりました。最も重要なのは、早期発見により治療の機会を与えてくれたことに毎日感謝することなのです。もともとアウトドアが好きな私は人生の大半を屋外で過ごしてましたが、今も日焼け対策に細心の注意を払って楽しんでいます。」
画像は『The Sun 2022年5月31日付「MY ACNE HELL I had an acne scar and what happened next left me rocked to core」(Credit: mediadrumworld.com/@fiferoony)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)