エレインさんがそのカートを掴んで離さなかった。「彼が万引き犯と分かっていたので、このままでは終わらせないと思いました」とエレインさんは話しており、男を逃すまいと撮影者と一緒になってカートを押さえていた。
最終的に男はカートに入れていた自分のリュックサックを手に取ると、カートを諦めて自転車に乗って去っていったという。
実はエレインさん、男と出入口で鉢合う前に店内で男がリュックサックにローストビーフを詰め込む姿を目撃しており、スタッフにその事実を伝えていた。スタッフは対応すると話していたものの出入口にスタッフの姿が見えなかったので、エレインさんは万引き犯を見過ごすことができず行動に移した。
男と綱引き状態のなかでエレインさんは「出て行きなさい!」と何度も男に怒鳴っており、「もうこんな行動にはうんざりなの。これだから価格上昇が起こるんだよ!」と怒気を帯びた口調で男に言い放っていた。
過去に銀行の窓口係として17年間働いていたエレインさんは銀行強盗に遭い銃を突きつけられたことがあり、その際に警察官から「顔がはっきりと分かれば容疑者をすぐに特定できる」と言われたことを覚えていた。そのためエレインさんは万引き犯の目出し帽を奪い、男の顔を映像に残せるような行動を取ったのだ。
のちに『Global News』のインタビューに応じたエレインさんは、もし再びこのような状況になった時に同じ行動を取るかと聞かれて「取るでしょうね」と答えている。しかし怪我につながりかねないので他の人には勧めないと言い、今回は男が片手にカート、反対の手に自転車を持っていてすぐに武器を掴む状況ではなかったために立ち向かうことができたと説明した。
エレインさんの勇気ある行動を見た地元住民は「彼女は本当に肝が据わっているよ。称賛に値するね」「彼女のことを褒め称えたい」などその行動を絶賛する声や、「この町でこんなことが起こるなんて」「計画的な犯行だろうね。絶対前にもやっているよ」など男の行動にショックを受ける声もあがっている。
画像は『Global News 2022年1月31日付「‘Gut instinct’: Woman who thwarted alleged shoplifter at B.C. Walmart speaks up」(Courtesy:Facebook-Darrell Johansen)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)