道路や民家の屋根を埋め尽くす白い鳥。甲高い声で鳴くこの鳥は、オーストラリアで“コレラ”と呼ばれている大型のオウムの一種だ。多数のオウムの姿は鳥好きにはたまらない光景だが、住民らは鳴き声による騒音や大量の糞に悩まされている。『9News』などが伝えた。
豪ニューサウスウェールズ州南東部沿岸に位置するナウラで4月27日、大量の白い鳥が民家の庭や屋根、道路などに降り立ち、街を埋め尽くす様子が動画で捉えられた。
動画はこの地域に住むシェリフ・サラヤさん(Sherif Saraya)が撮影したもので、映っている白い鳥は“コレラ(Corella)”と呼ばれる大型のオウムの一種だという。コレラはオーストラリアではよく見かけるが、一般的なオウムの頭上にあるようなトサカは持っていない。
本来コレラは内陸部に棲息しているが、エサを求めて大きな群れを形成して新しい地域にたどり着くと、その場所に棲みついていた小型のオウムを追い出してしまうという。
オーストラリアの野鳥保護団体「Birdlife Australia」で働くショーン・ドゥーリーさん(Sean Dooley)は、「コレラが沿岸地域にやって来たのは1990年代後半のことです。かつて千年に一度の大干ばつが発生した時、通常の棲息域から外れてしまったことが追い打ちとなり、同地域で数を増やして棲みついてしまったのだと私達は考えています」と見解を述べた。
また同州にあるニューイングランド大学のギゼラ・カプラン教授(Gisella Kaplan)は、