結局4時28分に現場に到着した。消火の様子は動画で伝えられたが、炎の勢いに比較して消防隊員に緊迫感はなく、放水の勢いも全くない。最終的に鎮火したものの、ガレージにあったポルシェとランドローバーの高級車2台は灰と化してしまった。
ムードリアさんの家族や住み込みの従業員も怪我がなかったのは幸いだったが、火事という命に関わるような緊急事態に対処できていない状況はおかしいとムードリアさんは指摘する。「もし家に誰か閉じ込められていたらどうしてくれるんだ」とムードリアさんは怒りがおさまらない。
この件でヨハネスブルグ救急サービスは、警備員が「消防署が閉まっている」というあり得ない言葉を発したことについて調査を進めるという。またヨハネスブルグでは十分な消防車を保有していないのが現状で、消防車の追加手続きをしているが非常に時間がかかっているそうだ。一方で今回の場合、「閉まっていると言われても消防署の中に入り、消防隊に助けを求めるべきだった」と同救急サービスは述べている。
さらに問題は、通報に応答しないサービスにもある。ムードリアさんと家族は火災発生後、3時48分から4時17分のおよそ30分で10回も電話をかけたが、まったく来る気配がなかった。火災発生時はロックダウンの外出禁止時間帯であり、渋滞に巻き込まれるはずもないのだが、サイレンの音は全く聞こえなかったそうだ。
画像は『News24 2021年1月10日付「WATCH | Joburg man horrified to find fire station closed as his Porsche, Land Rover burn」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)