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タイのある寺院の前にピアノを置き、たくさんのサルに囲まれながら演奏するイギリス人男性の一報が届いた。この男性は観光客が激減し、食べ物を得られず飢餓で苦しむサルたちの現状を知ってもらうための活動として今回のコンサートを開いたという。『New York Post』などが伝えている。
タイ中部のロッブリー県は多くの遺跡が残されており、タイを代表する歴史都市とも言われている。さらにロッブリー県には野生のサルが多く生息しており、観光客による餌付けもよく行われてきた。しかしコロナ禍で観光客が減ったことにより野生のサルたちは飢餓に苦しんでおり、気性が荒くなってしまっているという。
そこで長年タイに住んできた英北部ヨークシャー出身のポール・バートンさん(Paul Barton、59)が、多くの人にこの現状を知ってもらうために動き出した。ピアニストであるポールさんはサルに囲まれてピアノを演奏し、これまでにロッブリー県内にある工具店、使われなくなった劇場、歴史あるヒンズー教寺院などの4か所を巡って演奏を行った。
ポールさんが演奏する様子を撮影した動画のなかには、ピアノを屋外に運び寺院の前でベートーヴェンの『エリーゼのために』やイングランドの民謡『グリーンスリーブス』などの楽曲が収められている。たくさんのサルがピアノの上に登り、演奏中のポールさんの肩に乗ったり頭を撫でまわしている様子が分かる。またポールさんが楽譜をめくろうとすると、サルがそれを奪い取ってしまい、