明らかに健康状態が良くなかったため集中力と体力が他の生徒よりも衰えていたようだ。
そんな時にウェンディさんは友人から催眠療法を勧められ、摂食障害に苦しむ人々を救ってきたことで知られる認知行動催眠療法士のデイヴィッド・キルマリーさん(David Kilmurry)をFacebookで知ることとなった。
ウェンディさんはデイヴィッド氏に連絡を取ったが、彼のいるコベントリーまで距離が離れていたため、FaceTimeでビデオ通話による催眠療法を受けることとなった。催眠療法を含む約2時間のセッションが行われ、その後は随時予約を取ってフォローをしてもらうことにした。
だが驚くことに、たった1回の催眠療法でベン君は劇的に変わることとなった。ウェンディさんは次のように喜びを明かしている。
「ベンは他の食べ物を全く食べなかったので、催眠療法がうまくいくとは思っていませんでした。一口足りとも食べることはないって思ってたんです。それが今、食べ物を差し出すとベンはそれが何であるか聞くこともなく躊躇せずにそのまま口に放り込むんですよ。」
「ベンは現在15歳ですが、ソーセージ以外の物は永遠に食べないものと思ってました。おかしな話だけど肉汁系のグレイビーソースすら口にしなかったんです。同じ肉系の味なのにソーセージじゃないと食べなかったんですよ。デイヴィッドさんには本当に感謝しています。彼がいなければ私達はどこにも食事に行けませんでした。」
そして後日、デイヴィッド氏のもとにウェンディさんからお礼の言葉とともに動画が送られてきた。そこにはARFID患者がもっとも苦手とする魚料理を食べているベン君の姿があった。この動画を見たデイヴィッド氏は、ベン君が完全にARFIDを克服したと感じたことを明かしている。
画像は『New York Post 2020年10月7日付「Boy who has eaten nothing but sausages his whole life has been cured」(SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)