さらに驚きの展開が待っていた。なんとそのブロッコリーから5匹、さらにルームメイトが購入したブロッコリーからも1匹と計6匹の青虫がいたのだ。
結果的に7匹になった青虫はセドリックに続き、“ブロック(Broc)”、“オリー(Olly)”、“クロック(Croc)”、“ジェニン(Janine)”、“カルロス(Carlos)”、“スリム・エリック(Slim Eric)”と名付けた。ロックダウンで外出を控えていたサムさんらにとって、この青虫の成長がとても楽しみになっていったという。
最初に見つけたセドリックに変化が見られたのは、それから3日後のことだった。セドリックがさなぎになったのである。
その後、他の青虫もセドリックに続くように変化をとげ、6月22日までにブロックを除くすべての青虫がさなぎになっていった。
青虫をみつけてから10日後の6月21日、とうとうセドリックが蝶になって家を飛び立った。最初の数時間は羽を慣らすために家の中で飛ぶ練習をさせ、セドリックはサムさんの指にとまって休憩を取るなどしていたという。
セドリックの旅立ちには達成感から興奮がやまなかったサムさんだったが、残りの6匹が蝶になっていくにつれて徐々に悲しい気持ちになっていったそうだ。
そして6月28日、ついに最後の1匹だったスリム・エリックが旅立ちの日を迎えた。スリム・エリックにはこの日までにTwitterを通じて「スリム・エリックはどうだい?」「君ならできるよ!」など多くのエールが届いていた。
全ての蝶の旅立ちを見届けたサムさんは「(スリム・エリックの旅立ちは)本当に悲しかったよ。でも今はただ、すべての蝶が生き延びて本当に幸せな気分なんだ。またやってみたいよ!」と吐露している。
サムさん曰く、テスコから2つのブロッコリーのお詫びとしてギフトカードがプレゼントされたそうだが、向こうからのコンタクトはないそうだ。
「別にテスコには何かを要求するつもりはないよ。あれからもテスコで何度も買い物しているし。僕はただ、この珍しい体験を面白いと思ってTwitterでシェアすることに決めただけ」「食べる野菜に虫がいることなんてなんでもないよ。虫がいるのは農薬を使っていない証拠さ! 普通の値段で有機野菜を買ったのと同じだよ」と、サムさんは虫がいたことについて気にしていないという。
ちなみにテスコ側は『Insider』を通じて、今回の騒動とサムさんに対して謝罪している。
画像は『Insider 2020年7月2日付「A man opened a bag of broccoli to find 7 caterpillars inside, and kept them as pets until they transformed into butterflies」(Sam Darlaston)』『Sam Darlaston 2020年6月12日付Twitter「OH MY CHRIST.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 YUKKE)