中国では昨今「社会信用システム」の構築化が進められているが、このほど裁判所が開発した借金滞納者を検索できる地図アプリが登場し物議を醸している。『South China Morning Post』『新華網』などが伝えた。
河北省石家荘市にある裁判所「河北省高級人民法院」にて開発された地図アプリが、借金踏み倒しの常習犯を検索できるとして話題になっている。これはメッセージアプリ「WeChat」の付加機能で「ラオライ・マップ(老頼地図)」というものだ。
同アプリは誰でも閲覧が可能で、検索者のいる場所から半径500メートル以内に位置する借金を滞納している個人、会社組織の代表者などが地図上に表示される。また借金の返済が滞っている人を見つけた場合、アプリを通して当局に報告ができるようになっている。
借金滞納者はこの地図上に登録されたことでブラックリスト扱いとなり、航空券の購入またはリゾート地での滞在、不動産などの購入などが不可能になる。また、授業料の高い私立の学校に子供を通わせることもできないという。
同裁判所のウェブサイトに掲載されている情報によると、昨年末までに借金を返済せずにいた1,746万人以上が飛行機の利用を禁じられ、547万人が高速鉄道の乗車券の購入を禁じられたそうだ。
しかしながら、351万人の滞納者が当局の圧力のもと借金を返済したという。同裁判所の職員は、