12月中に学校でシェアされた。学校からはスーさんの症状が急激に悪化し手の施しようがなくなったこと、それでも穏やかに亡くなったことが生徒や保護者らに伝えられた。
そして今月16日、バース寺院(Bath Abbey)で行われた葬儀には学校のスタッフ、生徒や保護者だけでなく、スーさんのかつての教え子など約700人が詰めかけ、在りし日のスーさんを偲び、お別れの歌を捧げた。
式では、同僚がスーさんの人となりを「究極の友であり、究極の同僚。聡明で、何事も一生懸命でした。映画『スタートレック』に出てくるキャプテン・カークのような人でした」と語ると、生徒らは「楽しくて、皆に愛され、エキゾチックで、輝いている、最高の先生でした。親切で、思いやりがあって、自分自身を信じることを教えてくれました。そして“妖精の粉”を至る所に撒いていってくれたのです」とスーさんに賛辞を述べた。
スーさんの長男ジョンさんは「母は生徒たちのことを“生き物たち(creatures)”と呼び、愛して止みませんでした。自由に、そして無私無欲で生きてきた人です。子供である私たちだけでなく、すべての生き物たちを心から慕っていました」と語り、教師として最期まで生徒のことを想ってペンを執った母を讃えた。
スーさんの娘スザンナさんは「母の心は皆さんの中で生き続けます。母は『死は恐れるものではなく、ただ自分の家に帰るようなものなの。どんな困難な状態でも、必ず“妖精の粉”を見つけることができるはず』と言っていました。いつか、母が辿り着いた岸辺に私も行くことができるのを楽しみにしています」と明かし、次男ジョサイアさんは「母は『試験や数字よりも大切なことがある。それは経験から学習すること(learning)だ』と教えてくれました。そして人生をどう生きるかだけでなく、死を受け入れることも教えてくれたのです」と母への感謝の気持ちを述べた。
葬儀の後、生徒たちが想いを込めて描いた絵に覆われたスーさんの棺が、教会から運び出された。その絵のひとつひとつには、スーさんが遺した手紙のメッセージを思い起こさせるような虹、海、小舟、そして妖精の粉などが生き生きと描かれており、棺の鮮やかさに誰もが心を奪われた。
たくさんの人に愛され、最期まで子供たちの温かい愛に包まれて旅立ったスーさん。スーさんの志を継いだ子供たちは、どんなに辛いことがあっても“妖精の粉”を探し出して大きく羽ばたいていくに違いない。
画像は『Metro 2019年1月17日付「Headteacher buried in coffin covered by drawings by her pupils」(Picture: Somersetlive / SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)