エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】マツコ「今のテレビってこういうのが足りない」 バラエティのハプニングを評価

マツコ・デラックスがメインMCを務めるトークバラエティ番組『マツコの知らない世界』(TBS系)のなかでゲストのハプニングを「大丈夫ですよ、こういうの好きなんで」とフォローする場面があった。生放送ではないので編集でどうにでもできる出来事だが、そうした生きたやり取りを残すか否か制作スタッフのセンスが問われるところだろう。

8月22日に放送された“天然たい焼きの世界”ではNHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』のテーマソング『Progress』をVTRのBGMに流して雰囲気を盛り上げた。プレートでまとめて焼く方式を“養殖”とたとえるのに対して1本の型で1匹ずつ焼くのが“天然たい焼き”である。今や「絶滅寸前」というまで少なくなったその方法で焼くお店を探して全国を巡る宮嶋康彦さんは『たい焼の魚拓』という本を出しているほどのマニアだ。

“天然たい焼き”を見つけては魚拓をとるのだが、お店の人に理解してもらえないことがある。以前、たい焼き屋を営むおばあちゃんに“天然たい焼き”の魚拓を集めていると説明するが受け入れてもらえなかった。辛抱強く何度も訪問するうちにおばあちゃんは「こんなことしてないで、男子一生の仕事を見つけなさい」と叱りながら魚拓をとることを許してくれた。そのおばあちゃんも今ではあの世にいるという。

マツコも感動しながら話に耳を傾けていたその時、宮嶋さんの携帯電話の着信音がピロピロと響いた。マツコは落ち着いて「鳴ってますよ、大丈夫ですか?」と声をかけるが、宮嶋さんは電源を切り忘れていたことに責任を感じて固まったまま「ごめんなさい」と口にする。しかし「大丈夫ですよ、こういうの好きなんで」と言われてホッとしたようだ。続けてマツコが「こういうのが足りないんですよ今のテレビって」と話したのは、彼をフォローしながら業界へ向けた言葉のようにも思える。

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