妻と愛人そのどちらを傷つけることもなく、優劣をつけることもなく大切にしてきた男の人生。55歳で迎えた早すぎる死は彼を愛してやまなかった2人の女性に深い悲しみを与えた。しかし男性亡き今、その葬儀までもが円滑に営まれるのであろうか。米ニュージャージー州では今、地元紙に掲載された2件の死亡広告に大きな注目が集まっている。
ニュージャージー州アトランティック・シティのローカル紙『Press of Atlantic City』に、このほどある男性について2つの死亡広告が並んで掲載された。使用された写真は偶然にも同じものであったが、内容からみて片方は正妻の立場から、もう片方は愛人の立場から発表されたものであることが分かる。
この男性の名前はリロイ・ブラックさんといい、エッグハーバー・タウンシップに暮らし、今月2日、肺がんのため自宅で55歳にして他界していた。「愛する妻ベアレッタ・ハリソンと息子のジャズ・ブラックを残して天に召された」とされた片方の広告において彼の名はリロイ・“ビル”・ブラックだが、「長年連れ添った恋人プリンセス・ホールを残し、あの世へ旅立ってしまった」とされたもう一方の広告ではリロイ・“ブラスト”・ブラックとなっている。妻と愛人との二重生活のなかで彼はニックネームでうまく人格を使い分けていたのであろう。
2つの広告はともに「7日の午後2時からグリニッジ葬儀場で告別式」と案内しているため、妻と愛人はそこで鉢合わせすることになる。問題は愛人のプリンセスさん側の広告に“ドナルド、フェイ、ジャネット、ローナ、オードリー、サンドラ、ジョシア”などと亡きブラックさんの兄弟姉妹の名がずらりと並んでいること。彼らは正妻以上に愛人であるプリンセスさんと親しい関係にあったのかもしれず、当日の葬儀場でひと悶着が起きてもおかしくないようだ。
出典:http://www.pennlive.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)