胴体の半分を失っていることから尾ヒレもなく、泳ぐこともできない魚。そんな状態で6か月も生きながらえた魚は“I-half”(私は半分)と名付けられ、地元タイのメディアもその生命力を讃えた。『rt.com』が伝えている。
“I-half”はGolden belly barb(腹部が金色のコイ科の魚)の一種で環境適応能力に優れ、他の魚に比べて生命力が極めて強いとされる。魚の中では長寿で平均寿命20年、汚れた水でも生きることができるそうだ。
タイのメディア『Matichon News』によると、I-halfはセメントで囲まれた池で養殖されていたが、池から勢いよくジャンプして飛び出した際に体の骨が砕け、体半分が腐ってしまったという。
水槽に入れられ市場で売られていたI-halfを、たまたま見つけたのがWatchara Choteさん。体半分でも必死で呼吸をしていたI-halfは、Choteさんが働く魚屋の水槽に落ち着いた。Choteさんはどうせ長くは生きられないと思いつつも、このコイにI-halfとニックネームをつけ、他の魚とは別の水槽で様子を見ることにした。
同メディアによるYouTube動画には、水槽の中で泳ごうとするI-halfの姿が収められている。前には進めないものの、この姿で6か月も生存したとは信じ難い。I-halfの噂はあっという間に広まり、Choteさんは地元メディアの注目を集めたほか、自身の店の集客にもつながったようである。
※ 画像はrt.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 A.C.)