海外発!Breaking News

writer : tinsight-yokote2

【海外発!Breaking News】射殺された偉大なライオン“セシル”。そのトロフィー(頭部)空輸を米航空3社が拒否。

このほどジンバブエの国立公園で、世界的に知られていた人気ライオンの“セシル”が心無いアメリカ人ハンターにより射殺された。その後「ハンティングトロフィー」として自宅に飾るために首を切り落とされていたことが判明していたが、その“持ち帰り”を米国の航空会社は許さないもようだ。

豊かで美しいたてがみと大きな体、颯爽とした姿にただではない風格を漂わせ、ジンバブエ「ワンゲ国立公園」のサファリツアー客にとって一番の人気者であった雄ライオンの“セシル(Cecil)”。ところがこのほど米ミネソタ州のハンター、歯科医師のウォルター・ジェームズ・パーマー氏がセシルを射殺し、大変な批判を浴びている。

そんなパーマー氏に対し、米国の大手航空会社であるデルタ、アメリカン、ユナイテッドの各社は揃ってセシルの頭部(ハンティングトロフィー)の空輸を拒否しているもよう。ジンバブエから米ミネソタに飛ぶにはデルタ航空機を利用するのが最も便利だが、デルタは先手を切ってそれを拒否。保護すべき種類の動物、具体的にはライオン、ヒョウ、象、サイ、水牛およびそのハンティングトロフィーを航空貨物として扱うことは許されないとの声明を発表し、他の2社がそれに続いた。

いずれの航空会社もそれ以上の質問に対してはコメントを避けているが、動物の空輸事情にも詳しい旅行業界の専門家ヘンリー・ハートヴェルト氏は「世論への配慮もあるでしょう」と話している。パーマー氏がそのハンティングトロフィーを自宅に持ち帰り、誇らしげに飾ることの手助けなどしたくないという思いもあるのではないかというのだ。ワンゲ国立公園にライオンは多数いるが、観光客がひと目見たさにその姿を探すといえばセシルくらいなもの。まさにキングと呼ぶにふさわしい存在であったといい、このたびのセシル射殺には関係者やファンも強い怒りを示している。

※ 画像はsundayworld.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)