「タトゥー(入れ墨)の方お断り」。こんな看板を見かけることがあるのは日本の温泉、銭湯、プールばかりではない。なんと同じ趣旨の看板が海外にもあった。しかもアメリカにあるというから驚きである。
ユタ州立大学のメインキャンパスがあることでも知られる、ユタ州キャッシュ郡ローガン。川岸に広がるキャンプ場を擁する「Riverside RV Park and Campground」の入り口に、非常に珍しい看板が立っていると話題になっている。その公園の所有者はレックス・ピーターセンさんという個人だが、彼は10年以上も前に「人目に触れる部分にタトゥーやボディアートがある者、そしてピアスの者は入場お断り」との方針を打ち立てていた。
これに関して入場者とピーターセンさんの間で最後にトラブルが発生したのは2年前であった。だが今回Facebookを通じてその立て看板の話題が拡散したことで、珍しいもの見たさから大変な数の人が集まるように。ピーターセンさんは突然、「タトゥーやピアスはその人の個性、自由だ」などと怒鳴られたりするようになった。ただし「アメリカ自由人権協会(American Civil Liberties Union)」はこの看板についてのクレームには、あくまでも私有地であるため所有者の示す要望には従うべきと理解を示してくれているという。
しかし、なぜそのような立て看板を設置したのであろうか。ピーターセンさんは「このあたりは刑務所にも近く、仮釈放となった者などがうろつきます。そこで一般の入場者が怖い思いをしないようにと考えたのです。この看板も、設置当初は好意的に受けとめられていました」と語る。だがタトゥーは極めて手軽なものとなり、少女ばかりか少年までピアスの穴を開けるようになった。一般人と“その道の人”を見分ける方法などないにも等しいとして、ピーターセンさんはただ頭を抱えている。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)