海外発!Breaking News

writer : tinsight-yokote2

【海外発!Breaking News】19年に1度。小惑星イカルスが地球に最接近。9月には別の小惑星も!

いよいよこの地球の近くをある小惑星が通過する。その周期は19年に1度だが、地球の引力に導かれて万が一の衝突でもあれば地球の生命体は滅亡しかねないとして、アマチュア天文家らはやけに緊張感を募らせていた。米航空宇宙局(NASA) が「大丈夫」と太鼓判を捺して落ち着きを取り戻していたが、どうやら9月になればまたひと騒動ありそうだという。

先週から英米のメディアが取り上げるようになっていた、小惑星“イカルス(Icarus)”が地球に接近しているというニュース。米航空宇宙局(NASA)は地球に最接近する時刻を米国西海岸時間で16日午後2時、東海岸時間で午後5時の予定だと示し、慎重に観察を続けている。また世界中の天文ファンに支持されているウェブサイト『slooh.com』は、その小惑星の通過する様子をライブ配信するという。

“イカルス”は長辺が現在1km。1949年に発見され、公転周期1.12年で軌道の離心率は0.827。水星の軌道より内側に入る唯一の小惑星といわれ、地球には19年に1度接近しているが、このたびの接近では地球からの距離が500万マイル(約804万km)以内と予想され、“地球滅亡の日”を語りたがる人々は「米軍が秘密裡に小惑星落下を想定した訓練を始めている」、「巨大隕石が落下すれば地球は壊滅的な被害を受け、都市機能が完全にマヒするため暴動勃発に備えよう」などと過激な意見交換を行っていた。これにNASAが「地球に衝突したり、隕石となって落下する確率はきわめて低い。少なくともここ数百年は大丈夫」と発表。人々はやっと胸をなでおろしたが、なんと今年9月22日から28日にかけてはイカルスとは異なる小惑星が地球に近づくそうだ。

ここで思い出されるのは2013年、ロシア・チェリャビンスクに隕石が落下して1500人ほどが負傷し、4000を超える建物が被害を受けたことである。NASAの推定では秒速18kmの速度で地球大気圏に突入し、直径は17m。広島に投下された原爆の30倍もの破壊エネルギーであったと後に説明された。名まで付けられる小惑星、予告もなく降ってくるこうした隕石、いずれも地球に甚大な被害をもたらすことは疑う余地もない。

現在の地球にとって最も脅威の存在だといわれているのは、1950年に存在が確認された小惑星“1950 DA”である。2880年3月16日に地球に最接近し、隕石として落下する可能性がわずかながらあるそうだ。こちらの直径は1kmちょっとで、サイズがほぼ等しいイカルスのこのたびの接近については、専門家の間からも「様々なことを学ぶよいチャンス」との声があがっている。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)