昨年末、教育界で「金で学校の役職を得る」という不正が地元紙によりスクープされた。その後教育省らが調査したところ、南アフリカ民主教職員連合(SADTU)のメンバーが教育現場に入り賄賂システムを作り出しているといった見方が持たれている。
調査の結果、数々の不正が暴かれた。クワズール・ナタール州エテクウィニ北部の教職員連合長は、虚偽の校長職任命書を作成し校長となっていた。同エリアでは教職員連合役員が、生徒数の多い学校の校長職のほうが給料が高いことから別の学校の校長と役職を勝手に交換していたことも分かっている。
またハウテン州の校長職を希望していた者が、職を与える見返りに2万5000ランド(約25万3000円)払うように教職員連合役員から言われたことが発覚した。その他にも不正に関して何件か報告があったが、アフリカらしく現金ではないものが賄賂に使われているところもあった。東ケープ州教職員連合役員が、校長職を希望している人々からウシやヒツジ、ヤギを受け取っていたのだ。
教師から2万5000ランドずつ賄賂を受けとったリンポポ州の教職員連合役員が、彼らのために2人分の校長職を確保しようとしたが失敗、お金を返せと迫られた役員が自殺したという事件も発生した。
いずれも南アフリカ民主教職員連合が関わっており、地区の教育省理事からも教職員連合に脅迫まがいの被害を受けていることを明らかにした。一方で教職員連合は、理事らも関わっていることであり教職員連合だけを責めることはできないと反論している。
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(TechinsightJapan編集部 FLYNN)