彫ったタトゥーをさらに痛い思いをして外科的に除去する、そんな時代はもう終わりか。なんとカナダでタトゥー除去を目的としたクリームが開発された。商品化へあと一歩だそうだ。
自分の体に彫られたタトゥーを消したいと悩む人は多い。仕上がりに不満、揃いで彫った交際相手と破局した、子供のプール教室で人目にさらされるのはマズい…形成外科を訪れる人々の理由も実に様々だという。だがレーザーでタトゥーを除去しようにも、誰もが痛みや火傷さながらのケロイド状の跡を心配するそうだ。
そんな中、カナダから朗報である。ノバスコシア州にあるダルハウジー大学で病理組織学の博士課程で学んでいるアレック・フォーケナムさん(27)が、タトゥーを徐々に薄く消し去る外用クリームを開発した。色素などを貪食する性質があるマクロファージ(大食細胞)に働きかけるといい、作用するのはタトゥーが施されている部分のみ。正常な皮膚部分に炎症をもたらすことはないという。
フォーケナムさんは同大学の産学連携オフィスである『Industry Liaison and Innovation Office』と契約し、すでに処方内容の特許申請を済ませている。現在は豚の肌で実験を済ませたところで、続いてヒトでの実験が順調であればすぐに製造が始まるそうだ。1つ500円弱と実に手軽な価格だが、世界の隅々にそれを待っている人々がいるであろう。彼が億万長者になる日はそう遠くないといえそうだ。
※ 画像はcanadajournal.netのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)