現代科学においても、まだまだ謎に満ちた脳の世界。脳は常に“刺激”を待ち続けており、うまくスイッチが入れば勉強や楽器演奏の能力が飛躍的に向上すると言われるが、残念ながらほとんどの人がそのポテンシャルを最大限に使いこなせていない状態だ。その刺激を人工的に作り上げることに成功した、そんな話題がアメリカで注目を集めている。
脳が持つ本来の力を十分に発揮させたい。それを研究してきたのは、テネシー州の名門私立「ヴァンダービルト大学」心理学部のジェフ・ウッドマン准教授が率いる研究チームであった。ごく低電圧のショックを与える“Thinking Cap”なるキャップ型のヘッドギアを少し前に発明し、それがじわじわと話題になっている。電極については、頭部のどの部分を刺激すると学習、仕事、ゲームなどの力を最大限に発揮できるかをよく研究した上で位置が決められ、着用感は“かゆいようなチクチクとした刺激が少しだけ”とのこと。長期使用における安全性も確認済みだという。
「これをかぶって20分間刺激を加えると、約5時間にわたり頭脳明晰の状態が続き、仕事、学習、ゲームなどの能力がグンと上がります。特に精密な仕事ぶりを求められるパイロットや外科医といった人たちに使ってみて頂きたいですね。精神疾患を持っている人たちにおいても、なんらかのお役に立てると考えています。」
この話題を紹介した英メディア『metro.co.uk』が行ったWEBアンケートでは、“私はイヤです”の2割を抑え、8割が“絶対にかぶってみたい!”と回答している。
※ 画像はmetro.co.ukのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)