香港特別行政区の行政長官、つまり香港のトップに君臨している梁振英氏に対する屈辱的なグッズが、販売される寸前で差し止めを食らったもようだ。野党の勢いはよかったのだが…。

唐英年氏がスキャンダルで失脚したことにより、2012年3月の選挙でたなぼた式に当選して香港の行政長官に就任した梁振英氏（60）。支持率の低下を食い止められずにいる中、その顔を“騙”といった言葉とともにプリントしたトイレットペーパーやティッシュボックスを香港・民主党が製造。来週からの旧正月イベントで販売するつもりであったが、情報を入手した当局により差し止めを食らったもようだ。

英メディア『bbc.com』が伝えているところによれば、捜査当局は6日、製造工場を含めそうしたトイレットペーパーを約7,600ロールパック、ティッシュボックスを約20,000箱没収。民主党は政治批判および資金調達を目的としていたが、結局150万円以上の損失を食らい、「昨年の旧正月イベントでも完売したため、今年もまた用意しただけなのに」と不満をあらわにしている。

梁氏は2014年1月、彼の政治手腕や姿勢を批判した記者を解雇するよう『明報』紙に圧力をかけ、香港における報道および言論の自由を脅かしたとして大規模な抗議デモが発生していた。また今回のようなジョークグッズや風刺漫画にも寛容ではなく、次々と登場するものをモグラ叩きさながらに当局が追うというのが現状である。一方で、英国留学中の同氏の娘は香港反政府デモを尻目に高価な宝飾品や衣類を買いあさっていることがわかり、こちらも強い反感を買っていた。

※　画像はbbc.comのスクリーンショット。
（TechinsightJapan編集部　Joy横手）