「親子の時間、足りていますか?」このようなテーマで実施したアンケートがある。その結果、実に7割近くの親が「親子の時間が足りていない」と感じていることが分かった。子どもとの時間が思うようにとれない中、子どもと触れ合うために「普段していること」として22%の親が「習い事に連れていく・レッスン中の様子を見る」と答えた。これを受け、全国各地に教室を展開する「ヤマハ音楽教室」が実際にレッスンに通っている親子10組にインタビューを行った。
前述のアンケートは、3~5歳の子どもを持つ全国の父親・母親500名を対象に、2014年12月1日から12月3日までインターネットで調査したもの。
「最近、子どもと触れ合う時間が足りていないと感じることはありますか?」の質問には、「とても感じている」(14.6%)、「やや感じている」(27.8%)、「感じている」(11.2%)、少し感じている」(14.6%)という結果になり、実に68.2%の親が子どもとのコミュニケーション不足を実感していることが分かった。
理由として「家事などで子どもが望んでも遊んであげられないことが多いから」(母親)、「平日は仕事から帰ってバタバタしているから」(母親)、「仕事からの帰りが遅く(こどもが)既に寝てしまっているため」(父親)と、家事や仕事の忙しさが主になっている。
では、実際に子どもと触れ合う時間はどのくらいなのか。最多の回答が「1時間程度」(31.0%)という結果になった。2位の「2時間程度」(26.8%)と合わせると6割近くの人が「1~2時間」程度しか子どもとコミュニケーションがとれていないという現実が見えてきた。
また、「子どもとの触れ合いについて、普段していることを教えて下さい」には、もっとも多かったのは、「一緒に買い物に行く」(86.8%)。続いて「公園や自然の中に連れて行く」(75.4%)、「室内でおもちゃで一緒に遊ぶ」(71.0%)、「一緒にテレビを見る」(68.2%)、「遊園地などに連れて行く」(40.2%)、「習い事に連れて行く・レッスン中の様子を見る」(22.0%)、「一緒にコンピュータゲームを楽しむ」(15.0%)、「美術館などに連れて行く」(6.4%)となった。さらに「成長を実際見られると思うもの」については、1位は「公園や自然の中に連れていく」(80.6%)、続いて「室内でおもちゃで一緒に遊ぶ」(46.6%)、「習い事に連れていく・レッスン中の様子を見る」(43.8%)が上位に挙がった。
親子一緒のレッスンを行っている「ヤマハ音楽教室」では、通っている親子10組に対しインタビューを実施した。「習い事に連れて行く・レッスン中の様子を見る」という行為で、実際に「子どもとの触れ合い」を感じることができているのだろうか。
ある親子(母・息子)は、教室で「できないと涙が出たり、ほめられてパッと笑顔になったり」と「息子のいろいろな面が見られるのが楽しい」と嬉しそうに語る。別の親子(母・娘)は、家にいると家事などが気になってしまうが、「ヤマハの時間は娘とべったり一緒にいられる」という。また、「一緒に宿題をするとか、一緒に(レッスンに)行くという予定ができるので、会話もできるし、(親子)一緒の時間が増えました」とコミュニケーションのきっかけになったとする親子(父・息子)もいる。
今回インタビューに答えた10組の親子は、音感や演奏などの音楽性の成長以外にも、親子の触れ合いとしてのメリットを具体的に語っている。子どもとの時間をとることが難しいと日頃考えている人は、このようなレッスンを普段の生活に取り込んでしまうのも一案だろう。子どもの成長は速いもの。貴重な瞬間を見逃さないように、何かと忙しい親たちには工夫が必要な時代なのかもしれない。
■「ヤマハの時間は、親子の時間」
http://www.yamaha-ongaku.com/kids/yamaha-oyako/
(TechinsightJapan編集部 高沢みはる)