writer : techinsight

花粉症、来春は東日本で要注意。あの果物が効果アリ?

来春のスギ・ヒノキ花粉の飛散予測を12月25日、環境省が発表した。飛び始める時期は全国的にほぼ例年並みだが、東日本は今年に比べ総花粉量がかなり多くなる見通しとのこと。そこで花粉症予防対策を呼びかけているが、身近な果物を食べると、あの辛い症状に効果があることをご存じだろうか。その研究結果をご紹介したい。

いまや推定3,000万人以上、なんと国民の4人に1人がスギ花粉症とも言われ、毎年春先になるとマスクをしたり鼻をかんでいる人が目立つ。花粉症に悩んでいる全国の女性500名(20歳~49歳)に2014年11月10日~11月14日の期間、日本バナナ輸入組合がインターネット調査を実施した結果、「花粉症で辛いこと」は、「鼻水が垂れる」(52.8%)、「くしゃみ・かゆみで眠れない」(18.2%)、「ものごとに集中できない」(16.0%)が上位となった。「鼻ばかりかんでいて何も進まない」、「集中できないので判断が鈍る」と日常生活や仕事への影響も大きく深刻だ。

花粉症でもっとも辛いことはなんですか?

実際にとる対策は、「マスクをする」(81.4%)「薬を服用する」(59.4%)が多く、その時期は「自覚症状が出てから」(62.2%)が過半数を占める。対策として何かを意識的に食べる人は18.8%、中でもヨーグルトを食べる人が94.7%と圧倒的に多いが、症状に「とくに変化はない」と感じている人が64.9%と半数を超える結果となった。

花粉症対策で行っていることはなんですか?

ここで他の食べ物に注目した人がいる。バナナの抗酸化作用や免疫活性化作用などが花粉症予防に効果があるか、2010年、東京理科大学薬学部臨床薬理学教室の谷中昭典教授(現筑波大学医学医療系教授)が着目したのだ。マウスでの実験の結果、バナナの摂食が、スギ花粉によるアレルギー反応の抑制に関与していることが示唆されたため、ヒトにおいても認められるかどうか2013年2月上旬~3月下旬の8週間にバナナを1日あたり2本(朝1本100g、夕1本100g)食べるグループ26名と、バナナをまったく食べないグループ26名で臨床試験を実施した。

バナナのくしゃみ症状に対する効果

その結果、特に「くしゃみ症状」について、バナナを食べたグループに効果が見られたという。これまでは自覚症状が出てからマスク着用や薬の服用で対策をとっていた人も、8週間前からバナナを1日2本摂取するのはいかがだろうか。便秘対策にも腸のスペシャリストと言われる「松生クリニック」院長・医学博士、松生恒夫先生が「バナナを1日 2本食べる」ようアドバイスしている。バナナを食べれば、鼻もお腹もスッキリ、来春を迎えられるかもしれない。

■参考 『バナナ大学 バナナのスギ花粉症予防効果(研究紹介)』
http://www.banana.co.jp/pro/special/overview01.html
(TechinsightJapan編集部 高沢みはる)