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writer : tinsight-yokote2

【海外発!Breaking News】「レイプされそうになり思わず」の主張むなしく 男を刺した女が絞首刑に(イラン)

レイプされそうになり、抵抗する中で思わず男を殺害してしまった女。イランでこのほどそんな女が絞首刑になり、国際的人権団体がイランの裁判所に強い反発を表明するなど批判が集まっている。

納得のいかないほど男尊女卑の精神が浸透しているイラン。レイプしようとした女に男が殺害された場合、法や社会は男に同情し、この女を許してはならないと考えるのはこの国では自然なことなのか。イラン最高裁は先に、Reyhaneh Jabbari被告という27歳の女に死刑判決を言い渡していたが、その絞首刑が25日に執行されたことを「国営イラン通信」が報じ、国際的に波紋を広げている。

Morteza Abdolali Sarbandiさんが、背中をナイフで刺されて死亡する事件が起きたのは2007年。2009年にJabbariが起訴されたが、被告の「レイプされそうになり、身を守るためにはそうするしかなかった」との主張は聞き入れられず、検察側の「Sarbandiさんが情報機関員をしていたことから、これは計画的な殺人で被告は3日ほど前に友人にメールで犯行を予告し、2日前にナイフを意図的に購入していた」という主張が一方的に認められた。

これに関し、さっそく死刑の廃止や人権擁護を訴え続けている国際組織の「アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)」ほかが、あらゆる点での公平性に欠いた裁判だとして一斉に抗議している。ただしイスラムでは「目には目を、歯には歯を」が原則である。人を殺したら自分も殺されるという考え方が根付いており、ましてや女性が男性を殺害した場合、情状酌量の余地はまったくないとされる。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)