7月15日真夜中のツイッターで話題になった人物がいた。通称“ピンク(の)おばさん”、お笑い芸人のライブを年間約600本も観覧するという、孫もいる専業主婦の女性である。
お笑いおっかけ歴12年、これまで見たライブは7000本以上だという“ピンクおばさん”こと福田千浦さん。所属事務所は関係なく、お気に入りの芸人がいれば劇場に足を運ぶ。7月15日放送の『今夜くらべてみました』(日本テレビ系)で紹介された福田さんは、以前にも他のバラエティ番組で取り上げられ、お笑いライブ好きの間でも有名な人物のようだ。
収録日にまず千葉県にある「よしもと幕張イオンモール劇場」の昼ネタライブに、今一番お気に入りのお笑いコンビ・LLRの舞台を見に来た福田さん。“斜め上をいくボケ”がお気に入りだそうで、LLRではボケ担当・福田恵悟の大ファンという。劇場で一番前、福田の立ち位置正面の席に座り声援を送っていた。福田さんはただライブを楽しんでいるだけではなく、面白かったポイントをメモに記録し後で芸人に伝えるそうだ。このメモ帳はおっかけ歴12年で、200冊に及んでいる。
この日は劇場をはしごするため幕張のライブを途中で抜け出し、東京・新宿の「ルミネtheよしもと」に向かった。お笑いコンビ・セブンbyセブンの出番に間に合うよう、福田さんはもの凄い勢いで走って移動していた。40代後半とは思えない脚力である。そして最後に松竹芸能「新宿角座」で、お笑いコンビ・ラバボーズのネタに大笑い。その後、劇場の出入り口から出てきたラバボーズに、福田さんはメモ帳を見ながら“面白かったよ”と激励。彼らも「お母さんにそれ言ってもらえるならね」と嬉しそうだ。
福田さんが毎回ピンクの洋服でライブに現れるのも、「芸人さんに覚えてもらいたいから」だと話す。限られた予算の中でライブにお金を払いグッズを買い、お笑いネタの感想をメモ帳に記録する。もし彼らが売れっ子芸人になっても、こうして自分のお金と時間を惜しげもなく使う熱心なファンに対し、感謝の心だけは忘れずにいて欲しいものだ。
(TechinsightJapan編集部 みやび)