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このほどブラジルで、歩道を利用して販売されていた1台の車が舗装工事業者の手でセメント漬けにされるという事件が起きた。カーディーラーも工事業者も、揃って「悪いのはそっちだ」と主張しているが…。
ブラジル南東部のベロオリゾンテ(Belo Horizonte)で、道行く人々も苦笑する“車両セメント漬け”事件が起きた。この白いピックアップトラックはフォルクスワーゲン製の「キャディ(Caddy)」。カーディーラーが店先を利用して販売していた、れっきとした商品である。
こちらの画像は13日に英メディア『Metro News』が報じた記事のスクリーンショットだが、タイヤがセメント漬けにされ、まったく動けなくなっていることがお分かり頂けるであろうか。この歩道の舗装工事を請け負った「Celso Antonio de Faria」という業者が、「工事をする間は車を移動してほしい」とディーラーに要請したがまるで応じてもらえず、意図的にこのようなことを行ったと認めている。
この歩道が法的な駐車禁止区間になっていなかったこともあり、ディーラーのマーク・ドラモンド氏は地元メディアの取材に、「20年もの間、私達はこの歩道を利用して車を陳列していたんです」と話し、この歩道に関するすべての権利は自分たちにあると言いたげだ。しかし舗装業者も「こちらも期日までに工事を終わらせなければなりません。マークさんが“この車に指一本触れたら許さない”なんて言うからこうなりました」と一歩も譲らない。
その後、行政当局にはたくさんの「歩道を塞いで止まっている邪魔な車がいる」との苦情が寄せられたが、現場に到着したレッカー車の隊員らは「為す術もなかった」とのことだ。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)