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南アフリカ政府は、「裁判中で拘留されている未決囚について、逃走が多発しているため制服着用を義務付ける」と発表した。未決囚はこれまで私服であったが、制服ではないため逃走できる環境というのも恐ろしい。
南アフリカの刑務所には服役中の受刑者以外に、刑が確定しておらず裁判中の未決囚も収容されている。その未決囚の逃走がしばしば起こるそうだ。拘留中の被疑者は受刑者ではないため私服を着ている。刑務官にしてみれば、被疑者なのか刑務所に訪問した人なのか見分けが付かないので簡単に逃走されてしまうのだ。そこで矯正局では未決囚に対して制服を導入すると発表した。
現在、南アフリカの受刑者の制服はオレンジ色であり、10月に導入予定の未決囚の制服は黄色になるとのことだ。この色に関しては9月4日に議会で承認を得た。
未決囚の制服については2011年の5月に議会で採択されていたが、色だけは決まっていなかった。それというのも黄色の布地の入手先が決まっていなかったからである。ちなみに「刑が確定するまでは無実である」という原則の下、裁判所ではこの黄色い制服を着用してはならない。
今年の8月20日時点で、南アフリカの刑務所に収容されている者は15万6370名、そのうち裁判待ちで拘留されている者は4万3954名と全体の4分の1以上にあたる。収容人員率128%という現状を考えると、なぜ今までこの問題が重要視されなかったのか疑問である。
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)