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豪雨のため、洪水の被害に見舞われた南アフリカのリンポポ州。その中で、1万5000頭のワニが洪水により飼育している農場から逃げ出した。1月24日現在、数千頭を確保したものの依然数千頭が行方不明だ。
リンポポ州のクロコダイル・ファームの農場関係者によると、リンポポ川の氾濫で農場の壁が壊されそうになり、水の勢いを緩めるため農場のゲートを開けなければならなくなったのだが、その際に1万5000頭ものワニが逃げ出してしまった。リンポポ川近くの茂みに隠れていた数千頭はすぐに捕獲できたが、依然として数千頭が行方不明だ。
南アフリカにいるワニは主にナイルワニと呼ばれる種類で、大きなものは6メートル近くにもなる。農場関係者は「ワニは夜になると暗闇で目が赤くなるので探しやすい。ワニを見つけたら捕まえようとせずに連絡してもらいたい」と呼びかけている。
近隣住民のほとんどは洪水の被害ですでに避難しているが、ある住民は友人を助けた際にワニに囲まれたそうだ。1月20日、ボートで洪水の被害に遭っている友人家族を助けていたが、救出後にワニが周りを泳いでいたことに気づき戦慄が走ったとのことだ。
かつてワニはリンポポ川に数えるほどしかいなかったのだが、今では繁殖と保護によって多くのワニがいる。リンポポ川はモザンビークにまで達しているため、逃げ出したワニが国境を越える可能性も考えられることから、農場関係者はすべてのワニを捕まえることは不可能に近いだろうと述べている。
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)