間もなく迎える成人式では約122万人が新成人の門出を祝うが、昨今は成人の半分にあたる10歳を新たな節目とする“2分の1成人式”もさかんだ。子どもたちが今までの歩みを振り返り、将来の夢を発表したり、親への感謝の気持ちを作文にしたり…。地域や学校単位でそうした節目を設けることで、子ども自身はもちろんもこと、周囲の大人も子どもの成長や将来について改めて考えるきっかけになっているようだ。では今ドキの“2分の1成人”は、果たしてどんなことを思い、どんな未来を描いているのか…。進研ゼミ小学講座(ベネッセコーポ―ション)のWEBサイト『今ドキ小学生まとめ』が、“2分の1成人”の小学生4年生の意識調査レポートを、成人式に先がけ10日に発表した。それによれば「大人になりたいと思いますか」の問いに約7割の“2分の1成人”が「大人なりたい」と回答している。
ベネッセコーポレーションが手掛ける小学生の意識調査をまとめた『今ドキ小学生まとめ』は、小学生を対象に季節やイベントに沿った意識調査を実施し、その結果を公開することで小学校6年間における成長や変化を紹介していくWEBサイト。調査方法は、小学生1~6年生を対象に、保護者を通してインターネットで回答を得ている。さらに今回発表されたリリースでは、間近に控えた成人式にちなみ、“2分の1成人”にあたる小学4年生約100名に「大人になること」について問う内容となっている。冒頭の「大人になりたい」と答えた7割以上を占める子どもたちに、なぜ大人になりたいか理由を求めたところ、「大人になれば自由に好きなことができるから」「今より色々なことができるから」といった、「できることの幅が広がる」という意見が多数。大人になることへの憧れや希望を抱いていることが感じ取れる。
では具体的に、「大人になったら何がやりたいですか」という問いでは、男子1位は50.9%で「仕事」、2位「車を買う(運転する)」、3位「貯金をする」と続く。「仕事」は男女を合わせた総合結果でも50.5%とトップ。3位の「貯金」は、この不況下で頑張る大人たちの後ろ姿を反映しているのか、堅実な一面がうかがえる。一方、女子は1位が54.0%で「結婚」、2位が50.0%と僅差で「仕事」、3位「母親になる」。家庭と仕事を両立する母親世代の影響か、双方が首位を競う結果となったのも興味深い。また、3割弱の「大人になりたいと思わない」と答えた子どもの理由だが、「働かなければばらないから(女子)」「とても大変そうだから(男子)」「楽しくなさそう(男子)」と、大人になることに対してネガティブな意見が目立った。いずれにせよ、子どもは大人の背中を見て育っている。子どもを取り巻く大人たちがどう生きているか、その姿勢を問われるレポート内容ともいえるだろう。
さらに、進研ゼミ小学講座のWEBサイト『今ドキ小学生まとめ』では、今回発表した小学4年生を含む、小学生1~6年生に対する調査『小学生は「大人になりたい」と思ってる?』をはじめ、『小学生だって選挙に行きたい!?』『保護者が考えるお年玉の適切金額って?』など、タイムリーな切り口で調査結果を順次公開している。小学校6年間における子どもの心身の成長は目覚ましい。「うちの子、近頃何を考えているのかしら?」―そんな時、『今ドキ小学生まとめ』は、リアルな今ドキの子ども事情を知る手がかりになりそうだ。
■『今ドキ小学生まとめ』 http://blog.benesse.ne.jp/sho/matome/
(TechinsightJapan編集部 大川佐和子)