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ヨハネスブルグの民家に泥棒が入った。11月10日にレンマー家の門をはずして侵入した泥棒は、「家族にとってかけがえのないもの」まで盗んでしまったのだ。
一家のかけがえのないものとは、「21歳で亡くなった息子の遺灰」である。1年前に溺死した息子の遺灰が入っていた箱を、電子機器数点と一緒に盗まれてしまった。「息子が亡くなった事実を受け止められず、遺灰を箱に入れてベッドルームに置いていた」という。
遺灰の入った箱はレンガブロックほどの大きさで、蓋には息子の名前「ヴィンセント・キャスパー・レンマー」、そして彼のニックネーム「フィズ」と彫られている。ヴィンセントの母親は、自分の中で決別の意を固めたら、息子の遺灰をモザンビークの海に撒くつもりでこの箱を大事に持っていたのだ。モザンビークは息子が生前、父親とよくスクーバダイビングをした思い出の地だそうだ。
レンマー夫妻は新聞のインタビューに対して、「お願いだから息子の入った箱だけは返して欲しい」と泥棒に懇願している。
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)