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南アフリカのクワズルナタル州では、狂犬病により人間が死亡するケースが立て続けに起こっている。発症後の死亡率がほぼ100%といわれるこの危険な病気に、州保健省は飼い主への警告を発している。
ダーバン郊外に住む男性(21)は今年の6月半ばに犬に噛まれた。病院へ診察に行ったのは噛まれてから2日後。その場で破傷風と狂犬病のワクチンを接種した。狂犬病ワクチンは数回にわたって行わなければならないが、この男性は1回しか接種していない。その後、男性は左肩の痛み、動悸、嚥下の困難、恐水症(液体の嚥下により強い痛みを感じるため、水を極端に恐れる症状)という狂犬病特有の症状が発生し、8月22日、病院へ搬送されたが、治療の甲斐なく8月25日に亡くなった。
狂犬病は発症するとほぼ100%死に至る危険な病気であるが、飼い犬に狂犬病予防接種をしない飼い主もいる。保健省は「狂犬病の注射をしないのは飼い主の責任である」、「我々は犬を罰することはできないが、人(飼い主)を罰することはできる」として、犬に噛まれて死亡したケースでは、飼い主を殺人などの罪に問うことができるよう法律を改正すべきだと発言した。
今年に入って狂犬病による死亡者はこの州だけで4名にもなる。ダーバン当局が5月に狂犬病原体を持っていると思われる犬350頭を検査したところ、107頭の犬が狂犬病原体を持っていることが判明している。
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)