ロックミュージシャンの矢沢永吉がラジオ番組の生放送に出演して、彼らしいトークで観客を熱狂させた。テレビ『アッコにおまかせ!』でその内容を紹介したのだが、司会者の和田アキ子はラジオパーソナリティの質問に対する矢沢の答え方に納得できなかったようだ。
矢沢永吉が、8月1日にラジオ番組『シンクロのシティ』(TOKYO FM)にゲスト出演して話題となった。渋谷のスペイン坂スタジオに彼が出演するのは実に11年ぶりというだけに、集まったファンも矢沢の身振り手振りにさえ感激する状況だった。
8月5日の『アッコにおまかせ!』でもその話題を取り上げて、矢沢のトークの一部を紹介した。この日の話題は矢沢の新アルバム『Last Song』に関するものが中心となり、パーソナリティは収録曲について「“IT’S UP TO YOU!”はどんな思いでつくりましたか?」と尋ねたのだ。
すると、「ヘイ!って感じだよ」と矢沢が答えたのである。“スペイン坂スタジオの観客は、その答えに盛り上がった”と説明されたが、和田アキ子(以下アッコ)は怪訝な顔をした。アッコは「音楽やってるひとりとして、一応(矢沢が)後輩なんですよ」と前置きすると、「“ヘイ!”っていうのはみんな理解できるんですか?」と共演者に投げかけた。
レギュラー陣の出川哲朗や木下隆行(TKO)らが「ヘイっていうことですね」、「ヘーイッ!ともとれます」など苦し紛れに答えると、アッコも「私なら“ハァッ!”だね」と笑う。しかし、「『どんな思いでつくりましたか?』って聞かれて“ヘイ!”っていうのはどうなの?」とつぶやいており、彼女の疑問は解決していなかったのだ。ところが、この後で矢沢永吉のエピソードが紹介されるとアッコの疑問が晴れることになる。
2004年に矢沢永吉のライブでエキストラバックコーラスに参加したタレント、コラアゲンはいごうまん(WAHAHA本舗)の証言では、“矢沢永吉伝説”としてこのような噂があるという。前のレコード会社で口論になった際に、スタッフから「歌手は人気商売だ。ずっと人気が続くと思うな」とけしかけられた。すると彼は「お前らの一生かかって稼ぐ金。矢沢の“2秒”」と言い放ったのだ。アッコも「これは言えないね!」と矢沢の迫力を認めていた。
コラアゲンはいごうまんが実際に体験した話もある。矢沢がライブのエキストラバックコーラスに歩き方を指導して「クラシカルに、クラシカルに、クラシカルに。バーンっ!って感じ」と説明した時のことだ。誰もその意味は良く分からなかったが、とりあえず“バーン!”という感じで歩いてみた。すると矢沢が「結論から言おう。君たちグレート!」とOKが出たのである。
そんな矢沢のエピソードを聞いて、アッコも「矢沢永吉だからそれで通じるんだよね」と感心していた。これで彼女も「ヘイ!って感じだよ」と答えた矢沢の言葉になぜ観客が感激したかを理解できたようだ。
62歳とは思えぬパワーでロックし続ける矢沢だが、あるインタビューで今年50周年を迎えるロックバンド、ローリング・ストーンズのミック・ジャガー(69)が現役で歌っていることについて「まだやってるのかよ。やめられねえじゃん」と笑っていた。そんな矢沢永吉だけにまだまだ“ヘイ!”と言い続けてくれるだろう。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)