まさにアジアを、いや世界を代表するアクション映画スター、ジャッキー・チェン(58)が、長年活躍してきたアクション映画からは身を引くことを決意した。
数々の大ヒットアクション映画で堂々の主役を演じてきたジャッキー・チェンも、すでに58歳である。その軽い身のこなし、見事なカンフー、明るい笑顔と素晴らしい演技力。ジャッキーに魅了されてきた映画ファンは多く、また様々な映画スターも彼のアクションにおおいに影響を受けてきたのだ。だがジャッキーがついに、アクション映画からは身を引く決意を固めてしまったようだ。金曜日のこと、カンヌ映画祭に登場したジャッキーは、最新作『Chinese Zodiac(原題)』が自身のアクション映画としては最後の作品であると明言している。
「これが、僕の最後のアクション映画さ。」
「僕はもう若くはない。本当に疲れているんだ。」
確かに60歳を目前にしたジャッキーにとって、超絶アクションをかつてと変わらぬ形とスタイルで披露し続けることは難しいだろう。だが世界中のファンは、いつまでもジャッキーの素晴らしいアクション映画を観続けることができると信じていた分、大きなショックを受けている。しかし、ジャッキーはこうも語る。
「この世界は今、暴力が多すぎるよ。アクションは好きさ。でも暴力は好きじゃないんだ。」
ところで、「ジャッキーが大好き!」というファンの皆さん、ご安心あれ。ジャッキーのアクション映画はこれ以上作られそうにもないが、彼が俳優業から引退するというわけではないのだ。
「僕はアジア版ロバート・デ・ニーロになりたいと思っているんだ。」
「ただのアクションスターっていうのはイヤだよ。僕は本物の役者になりたい。自分の(これまでの)イメージを払拭したいんだ。」
ジャッキーのファンであれば、彼が単なるアクションスターではないことは十分に理解していることだろう。プロデューサー業、監督業までもこなし、脚本の執筆や演技もこなす。ジャッキーはそんなマルチな男なのだ。
ロバート・デ・ニーロのような演技派俳優を目指すというジャッキー。あの素晴らしいジャッキーの笑顔に、今後どのような映画で会えるのだろうか。ジャッキーのアクションが観られなくなる寂しさも大きいが、これからの活躍と飛躍に対する期待も大きい。
(TechinsightJapan編集部 ケイ小原)