生きている限り何らかの事故に遭うリスクは避けられないが、モデルとして“これから!”と期待されていたローレン・スクラッグス(23)に起きた事故はあまりにもショッキングなものであった。楽しかった飛行機の旅を終えたばかりのローレンを一瞬にして不幸のどん底に突き落としたのは、降りたばかりの飛行機のプロペラ。勢いよく回り続けるプロペラに当たったローレンは左目を失い、左手をも切断されてしまったのだ。あの衝撃的な事故から数か月。元気になったローレンは今、飛行機の保険を担当する会社を相手取り裁判を起こそうとしている。
モデルとして、またオンラインファッション誌『LOLO』の編集長として活躍するローレン・スクラッグスにとって、昨年のクリスマスほど悲しく苦しいものはなかったはずだ。事故が発生したのは昨年の12月。飛行機を降りたばかりのローレンは勢いよく回転し続けるプロペラに当たり、左目と左手を失うといった大変な事故に遭ってしまった。世界的な認知度は低かったローレンだが、皮肉なことにこの衝撃的な事故により知名度がアップ。その後、奇跡的に回復し片目に義眼を入れた姿まで報道されるに至っているが、本人の“生きる”という強い意志にまさに世界中の人々が声援を送り続けている。
そんな中、ようやく体も回復し気力もアップしたのだろう。ローレンはこのたび飛行機の保険を担当する会社『Aggressive Insurance Services』を提訴することになった。訴状によるとローレンが事故により負ったのは“頭蓋損傷”。この事故により“悲惨かつ大変な負傷をした”とある。この会社はローレンに「20万ドル(約1700万円)を支払います」と口頭で約束していたそうだが、ローレン側はこれを拒否。会社によると保険契約2口、各10万ドルを合計して20万ドルという額を提示したというが、「そもそもこの額が適用されるのは飛行機の乗客に対してのはず」というのがローレンの言い分である。事故発生当時のローレンはすでに“乗客”ではなかったわけで、それを考慮すれば“乗客用”の保険がおりるのは確かに不自然かもしれない。
この件でどのような判断が下されるかは不透明だが、わずか23歳という若いローレンが一生抱えることになった体と心の傷を思うと、本当に心が痛む。
(TechinsightJapan編集部 ケイ小原)