ここ日本でも大ヒットしたTVドラマ『愉快なシーバー家』に出演し、まさに世界的なスーパーアイドルとして華々しい活躍をしていたのがカーク・キャメロン（41）である。そんな彼が、TVで発した“同性愛＆同性婚完全否定発言”ゆえに大バッシングを受けるはめになってしまった。あまりにも多くの批判を受けたカークは「正直に述べたまで」と反論しながらも、異例の釈明声明を発表するに至っている。

記者がアメリカにいた頃、ティーン向けの雑誌はまさにカーク・キャメロンの記事が満載であった。カバーはもちろんキュートな笑顔のカーク。まさに80年代のスーパーアイドルとして華々しい活躍をしていた彼だが、現在は芸能界の第一線を退き、主に福音主義のクリスチャンとして宗教を保守する活動などに勤しんでいる。

そんなカークが人気番組『Piers Morgan Tonight』に出演し、同性愛を「不自然だし有害、それにまったくもって破壊的でもある。」などとメッタ斬りにしてしまったからさあ大変。同性愛者らの団体はすぐさまカークの発言を批判し、全米の視聴者からも想像以上に大きなバッシングを受けることになってしまった。それらを受け、カークは『ABC News』経由で以下のような声明を発表している。

「僕はできるだけ正直に話をしました。ですが僕の発言が、同性愛者のコミュニティに対して愛のあるものではなかったと思い込んでしまった人たちがいます。」
「（同性愛者に対する愛がないというのは）事実ではありません。僕の人生の使命は、すべての人々を愛することなのですから。」
「僕だって、“寛容”の重要さを説く人たちから彼らのモラルに合わせるように命じられたり、公の場では黙っていろなどと言われることなく自分の信念を語っていいはずです。」

確かにカークの説明にも一理あるのかもしれない。だが同性愛や同性婚を「有害」と断言してしまったことは、簡単に許してはもらえまい。

「我々は、より大きな愛と尊敬の念をもって議論する術を身につけるべきです。ゲイの友人も含め、僕は多くの友人らのサポートに勇気づけられてきました。」

カークはこのように声明を終えているが、この際“大きな愛と尊敬”の気持ちをもって様々な愛の形を認めることはできないだろうか。ちなみに記者の在米の友人2人はともに教会に通う敬虔なクリスチャンであるが、1人は「同性婚もOK派」、1人は「同性婚はバイブルの教えに反する罪」という異なる意見を持っている。2人が同性婚に関する意見の相違ゆえに激しくもめるたび、日本の学校で「宗教と政治の話は外国ではするな」と習ったことを思い出したものだ。

「愛は平等なもの！」

そんなタトゥーを彫りいれ同性婚支持を表明したばかりに大バッシングを受けているのはマイリー・サイラス（19）であるが、この問題については賛成しようが反対しようが大変な批判を受けてしまうようだ。自由なのか不自由なのか、実に不明瞭な世の中と言えよう。
（TechinsightJapan編集部　ケイ小原）