いまや毒舌芸人として確固たる地位を築いた有吉弘行が、その芸風とは異なる姿をテレビで見せた。あの国民的人気アニメが好きだと公言した有吉が、感動のあまり普段の“毒”を忘れ、素の表情をお茶の間にさらしてしまったのだ。
『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)で恒例となった「ワンピース王決定戦」。これまで木村拓哉がワンピース王に君臨していた。これに新たな挑戦者として初参戦したのが有吉弘行である。これまでも「ワンピース」が大好きだったと語る有吉だったが、テレビで「ワンピース」好きを公言していいものか悩んでいたという。「ワンピース」と言えば夢や希望溢れるストーリーが特徴で、感動のエピソードも満載である。普段夢や希望とは正反対の毒舌を吐くことを“売り”にしている有吉だ。「ワンピース」好きを公言したら芸人としてのイメージが崩れてしまうのでは…と危惧していたようだ。実際周囲からも「(有吉は)夢とか一番似合わない」と言われてしまった。
そしてこの日、ワンピース王に輝いたのはやはり木村拓哉だった。木村が持つ膨大な「ワンピース」の知識に叶う挑戦者はいなかった。ワンピース王になった木村には、現在開催されている「ONE PIECE展」に一足先に行くことができるというスペシャルなプレゼントが用意されていた。これには木村の提案により全員で行くことになった。
「ONE PIECE展」には、ワンピースの名場面の原画や映像を見ることができるコーナーがたくさんある。様々なシーンに感動する木村達一行。有吉も感動に浸っていた。そんな有吉を見た他のメンバーは「こんなきれいな目の有吉さん見たことない」と驚きを隠せない様子だ。素晴らしいアニメ作品は毒舌家の有吉の心も浄化してしまったのか。思わぬところで素の表情をさらしてしまった有吉。一躍ブレイクした猿岩石時代から一転、ほとんど仕事のない8年間を過ごし、まさに地獄から這い上がって来た。それからも毎年のように「来年には(テレビから)消えてますから」と言い続けていたが、その人気も近年は定着してきたようだ。それを支えるのは、毒舌を売りにする一方で過去のすさまじいまでの苦い体験から学んだ有吉弘行の人間的な魅力だろう。今回思わず見せてしまった「きれいな目」はそんな有吉の素の一部だったのかもしれない。
(TechinsightJapan編集部 瑛里)