「チャイルドマインダー」は、昨今注目されている資格の一つだ。去る2012年1月30日には、英国大使公邸にてBTECレベル3(英国国家職業資格)認定証授与式が行われ、ヒューマンアカデミー株式会社(本社:東京都新宿区/代表取締役:岡本 成正)での養成講座を修了したおよそ300名が、日本初のBTEC認証者として認定証を授与された。
直訳すれば「子どもの心を理解する人」というニュアンスの「チャイルドマインダー」は、子どもを主体とした「質の高いかかわり方」を追求しながら、一人ひとりの「個」を尊重し自立心育成のための環境を親と共に創り上げていく人材のことをいう。英国で誕生したこの「チャイルドマインダー」は、同国では100年以上の歴史を誇る。専門性を生かした質の高い保育を行う知識を習得した人のみに与えられる資格であり、「国家職業資格」にも認定されている。2011年4月に日本で初めてBTEC認定スクールとなったヒューマンアカデミー株式会社が今回、初のBTEC認証者を輩出するに至った。
BTECとはBusiness and Technical Education Councilの略で、その人のもつ職能のレベル(どんなことができるのか)を保証する資格のことを指す。英国政府が認可する最大の英国国家職業資格付与団体・Edexcelによって提供されるもので、英国内のみならずヨーロッパ各国やアジアなど世界100カ国以上、200以上の大学や約100の専門団体にて認められているグローバルに通用する職業直結の資格なのである。日本の資格は、質は高いものの国際的に通用しないものが多い。しかし、BTEC認証を受けた資格認定者は世界に通用するスキルを有し国際社会で活躍することができる人材となりえるのである。
すでに同校で人気資格であるという「チャイルドマインダー」講座には、何らかの形で子どもと関わる仕事をしたいと考える人のみならず、現役保育士や幼稚園教諭なども集団保育のノウハウは持つが、よりよい「個」の保育を提供したいという想いから受講している。自分の経験を活かすため、新たなスキルアップを目指すため、多くの人がチャレンジしやすい資格の一つといえるだろう。少子化が叫ばれて久しい現在の日本。一方で共働き世帯が多いことから保育園やベビーシッター、ファミリーサポートなど子どものケアに関わるニーズは多い。しかし、そのサービスには資格を持たない人が携わることもあり、保育に関わるスタッフの質が低いと心配される声も上がっている。
今後はより安心で質の高いケアを求めて、専門的な知識と実務能力、そして資格を持った人材が求められることは間違いない。
同社の「チャイルドマインダー」講座では、ロールプレイングやケーススタディをふんだんに取り入れたカリキュラムで知識だけでなく実務能力を身につけることを目的とする。資格認証後には保育関連業務の自宅開業や企業内保育、最近では育児に悩む母親の相談などといったニーズも増えてきていることから積極的な就業を同社では期待している。少子高齢化の一方で、子ども一人ひとりとじっくり向かい合い、個々の成長を促していきたいと願う保護者は増え続けている。「チャイルドマインダー」は今後益々注目される資格の一つだ。
■BTECレベル3認定証授与式詳細 http://haa.athuman.com/kouza/child/aboutbtec/20120130report.asp?code=
(TechinsightJapan編集部 北島要子)