イタすぎるセレブ達

writer : techinsight

【イタすぎるセレブ達・番外編】訃報 米ブルース歌手のエタ・ジェームズが73歳で死去。

米ブルース・R&B歌手のエタ・ジェームズ(本名・ジェイムセッタ・ホーキンズ)が20日朝、白血病による合併症のため死去した。73歳だった。

60年代から70年代にかけて『チェス・レコード』に在籍したエタは、61年にリリースした名曲『At Last』で良く知られている。アメリカの結婚式で最も良くプレイされる曲の一つであるこの曲は、『チェス・レコード』を題材にした映画『キャデラック・レコード 音楽でアメリカを変えた人々の物語』(08年)でエタ役を演じた、ビヨンセのカバーでも有名だ。ビヨンセは09年の米オバマ大統領の就任式後のパーティで、大統領とファーストレディの「ファーストダンス」のために、この『At Last』を生歌で披露した。

エタは10年に白血病と認知症、C型肝炎などで入院して以来、病と闘っていた。しかし先月、彼女のために自宅に住み込んでいる医師が、「白血病はもう手の施しようがない状態」であると公表。エタは20日朝、カリフォルニア州リバーサイドの『Riverside Community Hospital』で、夫のアーティス・ミルズさん、2人の息子達らに見守られて息を引き取ったという。彼女のマネージャー、ルペ・デ・レオンさんが訃報を明らかにした。

デ・レオンさんは「彼女の死は家族、友人、世界中のファンにとってとてつもない損失です。彼女はジャンルを超えて、全ての音楽を歌うことのできる本物の歌手でした。」とコメントし、彼女の死を悼んだ。また、ビヨンセもエタの死を悼んで、「彼女は、私達の世代で最もグレートなヴォーカリストの一人。私は彼女のような“クイーン”に会えて幸運だった。彼女の音楽における功績は今後もずっと生き続けるでしょう。」と声明文を出した。

エタはグラミー賞を6回受賞し、93年にロックの殿堂入り、01年にブルースの殿堂入りを果たしている。しかしその晴れやかなキャリアの裏側で、ヘロインなどの麻薬依存症や、極度な肥満に苦しんで来たことでも知られている。来週25日には74歳の誕生日を迎えるはずだったエタだが、残念ながら病には勝てなかった。心からご冥福をお祈り申し上げたい。
(TechinsightJapan編集部 ブローン菜美)