モデルなどとして活躍していたローレン・スクラッグス(23)が、飛行機から降りた直後に大変な事故に遭ったのは今月初めのことだ。勢いよく回り続けるプロペラに体を巻き込まれ、医師団の努力のかいなく左手を切断。左目をも失い家族は悲嘆にくれていたが、その祈りが神に届いたのかローレンは順調に回復し歩行も可能になったという。だが脳の損傷が激しかったため、未だに奥行きの感覚に障害があるといい、そのため段の昇り降りさえ困難な状態が続いている。
プロペラに体を巻き込まれるという大事故から奇跡の生還を果たしたローレン・スクラッグスであるが、今後の生活にもかなりの困難が伴いそうだ。
というのも左手を失ったローレンにとっては日常のちょっとした動作さえも“challenge”。家族は次のように、その状況を説明している。
「手を失ったことで、服の着方や化粧道具入れの開け方も変わってしまったのです。今は歯と右手を使っている状態。ベッドを整える作業もね。」
また日常の動作が著しく困難になったことに加え、脳の損傷によって生じた障害にも家族は胸を痛めている。
「ローレンの脳が損傷を受けているため、物を認知する能力をもう一度身につけるのは大変なこと。脳の機能を完全に使いこなすための努力も必要です。」
こう気丈に説明する家族であるが、「我々は神を信じていますが、やはり人間ですから大変だと感じます。とても、とても大変だとね。人生は、かつて知っていたものではなくなりました。たった一晩で変わってしまったのです。」とも嘆いている。
ローレンはまだ23歳。モデルとして、またオンラインファッション雑誌の編集長として活躍していただけに、家族の苦悩は大きい。だが、せっかく失わずにすんだ命である。ローレンの再出発を家族やファン、そして大勢の友人達も心から願っている。彼女を愛してやまない友人達は「医療費の足しになれば」と1万ドルの寄付を募る活動にも参加したという。
ローレン本人は事故後間もなく鏡で自分の姿を確認し「そんなに悪くはないわ。」と語ったそうだ。この明るさと持ち前の根性さえあれば、完全復活を果たす日も夢ではあるまい。
(TechinsightJapan編集部 ケイ小原)