10月7日、ケープタウンで3歳の男の子が殺害された。行方不明となっていたその男の子が亡くなっていたのは、隣の家のスーツケースの中だった。
10月7日、3歳の男の子アテンコシ・ンコネ君は友達と遊んでいた。そこへ隣に住む男(20)がやってきて、友達には家に帰るように言い、アテンコシ君だけ残った。それが生きている男の子の最後の目撃証言だ。その後、なかなか家に帰ってこない男の子を心配して家族が捜し回った。一方、アテンコシ君を殺害して1時間もしないうちに、男は借りている家のオーナーに会いに行き「男の子を殺害した」と言い、警察に通報して欲しいと告げた。
オーナーは最初冗談かと思っていたが、警察へ通報し男の家に行ってみた。「自分の見たものが信じられなかった。家の中は血だらけだった。」さらに、オーナーはのどを切られた男の子が、スーツケースの中にまるで胎児のような格好で入れられているのを発見する。「他にも血が入った容器があった」というオーナー、実は彼はこの男が前日に「無性に誰かを殺したい」と発言しているのを聞いていたのだ。まさに次の日、男はそれを実行している。
逮捕された男は、サンゴーマ(薬草などを使用する民間伝統医、呪医)の父親から「子どもを殺せ」と言われたと供述している。
警察が男を連れて捜査をしている間、近所の人は家の周りに集まり石を投げたり火をつけようとした。ちなみに南アフリカでは、レイプや子どもを殺害するといった事件が起こると、たいてい近所の人は怒りをあらわにして、ものを壊したり、歌ったりするのだ。警戒した警察は男を裏口から連行した。
子どもを狙った事件が頻発しているケープタウン。身近な人が犯罪者ということも多く、常に警戒が必要なようだ。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)