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東京の物価、4か月ぶりのプラス。海外旅行が上昇。被服、食料は下落。

都総務局は20日、東京都区部の物価の8月分・中旬速報値を発表した。それによると、総合指数は前月比0.1%上昇の99.5で、4か月ぶりのプラスとなった。

これは、総務省統計局が先月26日に公表した消費者物価指数の内容に、都が独自に詳細なデータを追加し収録したもの。

平成23年8月の東京都区部消費者物価指数は、平成22年平均を100とした総合指数で99.5となり、前月比で0.1%の上昇、前年同月比で0.2%の下落となった。総合指数の前月比がプラスとなったのは今年4月以来4か月ぶり。

その内訳を項目別に見ると、外国パック旅行などが値上がりした「教養娯楽」や、航空運賃などが値上がりした「交通・通信」、電気代が値上がりした「光熱・水道」が、前月に比べて上昇している。

一方、「被服及び履物」や「食料」などの項目は下落しており、これは夏物の背広服が値下がりしたことや、レタスなど生鮮野菜の価格が下落したことが要因として挙げられる。

また、地デジ化が完了したことにともない、テレビなど教養娯楽用耐久財についても前年同月比29.8%の大幅な下落となった。

尚、20日は政府による月例経済報告も発表され、この中では景気の総括判断を「持ち直している」と据え置く一方、海外景気の動向には警戒感を強めている。報告では「このところの金融資本市場の動きに留意する必要がある」とし、世界経済の先行きについての不透明感を表記している。
(TechinsightJapan編集部 鈴木亮介)