プレトリアの道路で9月15日、バスと乗用車の正面衝突事故が発生、乗用車に乗っていた家族4人が全員死亡、バスの運転手や乗客も怪我をした。
9月15日朝、1歳の女の子と3歳の男の子、彼らの両親を乗せた車がバスに衝突した。バスはプレトリア市内へ通勤する人々を乗せており、バスの運転手と女性1人が重傷を負っている。
驚くべきことに、運転席に乗っていた母親のひざには1歳になる女の子がいたことがわかった。授乳させながら運転していたのではないかと思われている。後部座席に乗っていた3歳の男の子と父親も亡くなった。一家はシートベルトをしていなかった。事故の衝撃は車の大破でそのすさまじさが現れ、乗用車の前部は潰れており、後部座席まで天井部分がなくなっていた。
バスに乗っていた30人の乗客は、軽傷で病院において治療を行った。大怪我を負った女性はバスの外に投げ出されたが、事故の衝撃で両足が切断され、そのまま病院へと空輸された。女性は大きなショックを受けているものの、容体は安定しているとのこと。
衝突の正確な原因はわかっていない。乗用車側の前方不注意によるものか、バスの仕様が違法であったためか、いずれにしても入念な調査を行う予定だ。
警察は「過去15日で75人が死亡している。亡くなった75人のうち90%は『シートベルトをしていない』、『飲酒運転』など人的ミスによるもの」と述べている。また「交通警察が車の中に入っていって乗っている人にあれこれ言うことはできない。それは運転手、車に乗っている人の責任でしかない」と、事故防止の喚起をしている。
このエリアでは同日に、トラックが車線変更で前方不注意によりガードレールにぶつかり、反動で歩行者に激突、女性3人が死亡する事故も起こっている。
一瞬で命を失う恐怖を、車を利用する人にはわかってもらいたい。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)