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原爆から原発へ 立教大が『二重被爆』『祝の島』映画上映会を開催

来週末、立教大新座キャンパスで「原爆から原発へ」と題した映画上映会および監督らによるトークイベントが開催される。

これは立教大学現代心理学部が主催し開催されるもの。今月22日(金)、23日(土)に新座キャンパス6号館N636教室にて、映画上映会および公開対談講演会「原爆から原発へ」を開催する。

22日(金)に上映される映画は『二重被爆 ~語り部 山口彊の遺言』だ。この作品は広島と長崎の両市で被爆した「二重被爆者」であった山口彊(つとむ)氏を追い続けた記録映画だ。国内外へ向けて反核のメッセージを発信し続けた山口彊氏の93年にわたる生涯とその言葉を通じて、被爆後60年以上にわたって歴史に埋もれていた「二重被爆」の実態を明らかにしようというもので、ジェームズ・キャメロン監督と山口氏の対話風景も描かれている。

当日は映画上映後、この映画の監督である稲塚秀孝氏と立教大現代心理学部の佐藤一彦教授による対談も行われる。

そして翌23日(土)に上映される映画は『祝の島(ほうりのしま)』だ。舞台は山口県上関町祝島。瀬戸内海に浮かぶ小さな島の対岸に、1980年代に原子力発電所の建設計画が持ち上がる。以来30年近くにわたって反対運動を続ける祝島の人々の様子を描いており、「今の暮らしの延長線上にある未来」を見据えて今何をすべきかを考えさせられる作品だ。

この日も上映後に同映画の監督である纐纈(はなぶさ)あや氏と立教大現代心理学部・前田英樹教授による対談が併せて行われる。

これらの映画上映会および公開対談会はいずれも立教大学新座キャンパス6号館にて開催され、入場は無料。事前申し込みは不要で、学生に限らず誰でも参加することができる。日時等詳細は下記の通り。

【22日(金)】
18:15~19:25 映画上映『二重被爆~語り部・山口彊の遺言』
19:25~20:00 稲塚秀孝監督と佐藤一彦教授による対談
【23日(土)】
15:00~16:45 映画上映『祝の島』
17:00~17:45 纐纈あや監督と前田英樹教授による対談
【会場】
立教大学新座キャンパス6号館N636教室(埼玉県新座市北野1-2-26)
※東武東上線志木駅南口より西武バス「清瀬駅北口行」または「所沢駅東口行」を利用し、「立教前」下車徒歩10分
※JR武蔵野線新座駅南口より西武バス「志木駅南口行」を利用し「立教前」下車徒歩10分

昨今の原発に対する賛否を考える上では、その原点として第二次世界大戦における広島、長崎の原爆を据える視点が欠かせない。主催する立教大学現代心理学部では、この上映会を通じて、戦後の原点である原爆投下から今後の日本のエネルギー政策までをじっくり考察してほしいとしている。
(TechinsightJapan編集部 鈴木亮介)