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GEヘルスケア・ジャパン 医療用画像のデータホスティング・サービス「医知の蔵(いちのくら)」提供開始

災害により消失しても良いというデータはもとより存在しないが、消失した場合の被害が甚大になるのが医療用画像データや電子カルテなどの医療情報である。
しかしながら、これらのディザスタリカバリについて、本格的に運用または検討している例は少ない。
そこで、GEヘルスケア・ジャパンは、クラウドコンピューティングを活用した医療用画像のデータホスティング・サービス「医知の蔵(いちのくら)」を、2011年7月1日(金)に販売開始する。

医知の蔵は、同社のPACS(医用画像管理システム)を導入している顧客医療機関が撮影したCT(コンピューター断層撮影装置)やMRI(磁気共鳴断層撮影装置)、PET(陽電子放射断層撮影装置)などの医用画像を、ソフトバンクテレコムの保有するデータセンター設備を活用して院外保存するクラウド型の医療サービスである。

医知の蔵を導入することで、医療機関は加速度的に増大し続ける大容量の医用画像データを、院内と同等の利便性を残したまま、各種ガイドラインに対応したセキュリティ体制のもとで外部保管できるようになる。

医療画像は、プライマリーデータセンターと国内遠隔地に設置されたバックアップ用のセカンダリデータセンターの2カ所で保管し二重化されるため、医療機関のディザスタリカバリ(災害時復旧)体制の強化にもつながる。

クラウド導入に関していつも心理的抵抗となるのが、個人データを外部サーバーに預けることへの不安と漏えいリスクであるが、院内システムであれば漏えいしないという確証は何もない。

むしろディザスタリカバリまで考慮されたオンプレミスのシステムを運用するよりも、セキュアでコストメリットが高いと言えるだろう。

医知の蔵ではホスティングしたデータ容量に応じた従量制の料金体系を採用し、2011年10月にサービスを開始する予定である。
同社では、画像を院内保存する場合に比べた中長期の総管理コストの削減効果に加えて、災害対策や高いセキュリティなどのメリットを訴求していくとしている。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)