6日夕方、南投埔里にある小学校のトイレ用の貯水池で死後2、3日とみられる女性の遺体が発見された。年齢は20歳前後、頭部にはっきりとした傷跡があり、現場にも血痕が残っていたことから、警察は女性が何者かに殺された可能性が高いとみて調べを進めていた。その後の捜査により、被害者は先月中学校を卒業したばかりの16歳の少女であることが分かった。

遺体を発見したのは学校に遊びに来ていた少年だった。少年はカップルが手をつないで校庭で話しているのを見たが、その後男だけがトイレからバケツを持って現れ、「お前たちの学校のトイレは汚いし臭い。オレが掃除してやる」と言って、少年たちをトイレに入れさせなかったという。しかし、その時ノックの音が聞こえたため、好奇心から6日夕方再びトイレを訪れたところ遺体を発見した。

殺された少女の姉によれば、少女は出会い系サイトが好きで、先日も「出会い系サイトで知り合った男友達と週末に遊びに行く」と話していたそうだ。少女は日頃から遊びに行って何日も帰らないことがあったため、家族は少女の2日間の不在を気にとめなかった。

監視カメラの映像では、4日午後6時ごろ少女が男と学校にいたことが分かっている。また、男が少女の肩を抱こうとしたところ、少女がそれを拒む様子もうかがえた。カメラには容疑者のものと思われるバイクも映っており、現在警察が捜査を進めている。

出会い系と夏休みの学校の安全性が浮き彫りになった今回の事件。上手く使えばそれもひとつの出会いだが、事件が多いのも事実である。警察は、家族の日頃のコミュニケーションが被害防止に役立つと話す。日本ももうすぐ夏休み。家族でコミュニケーションをとるには絶好の機会ではないだろうか。
（TechinsightJapan編集部 片倉愛）