writer : techinsight

IDC Japan 2011年第1四半期 国内携帯電話市場規模を発表 全体出荷台数の半数近くがスマートフォンに

IT専門調査会社 IDC Japanは、国内携帯電話市場の2011年第1四半期(2011年1月~3月)の出荷台数を発表した。
スマートフォンブームによる市場全体の牽引状況は好調で、アンドロイドOS搭載端末が大幅に向上し、iPhone端末出荷数の3倍規模にまで拡大している。

市場は、2011年3月11日に発生した東日本大震災のマイナス影響は少なからずあったものの、都市部を中心としたスマートフォンの需要が前四半期に引き続き好調となった。

また、NTTドコモを中心としたアンドロイドOS搭載の新モデルが積極的、かつ連続的に市場投入されたことで、スマートフォンの出荷台数が大幅に拡大した。

同四半期のスマートフォン出荷台数比率(全携帯電話出荷台数に対する比率)は、44.9%にまで上昇している。

実にほぼ2台に1台がスマートフォンという結果である。

2011年第1四半期における端末ベンダー別シェアでは、スマートフォン市場で最大出荷数値を記録しているシャープが、今回も第1位を獲得している。

同社の獲得シェアは23.0%となり、この結果、20四半期連続してトップの地位を維持している。

また第2位には、安定したドコモ向け端末出荷を維持し、かつスマートフォン市場においては「REGZA」端末が好調な富士通・東芝がシェア21.5%を獲得しており、首位シャープとの差を大きく縮める結果となっている。

さらに、アップルが国内携帯市場において初めて「トップ3入り」を果たしたことも特徴として挙げられる。同社の獲得シェアは11.4%であるが、キャリアをソフトバンク1社に限定した状態で、このシェアは極めて大きい。

製品別には、シャープの「AQUOSシリーズ」、東芝の「REGZAシリーズ」、アップルの「iPhone」がしのぎを削る形となっている。

一方で、従来型携帯にアンドロイドOS搭載の製品も登場しており、タッチパネルの利便性よりも、物理テンキーのほうを好むユーザーに訴求している状況から見て、OSシェアと製品シェアの今後の行方に注目が集まりそうだ。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)