NECは、仮想PC型シンクライアントシステム「VirtualPCCenter」の機能を強化し、「VPCC4.0」として2011年6月9日から販売を開始する。
従来、専用のクライアント端末モジュールを必要としていた同製品の利用を、ブラウザを搭載した汎用端末で行うことができるようになった。これにより在宅ワークや出張先での勤務に機動力を発揮する。
ブラウザによるアクセスが可能となったことで、自宅のパソコンやスレートPCなど、端末選択の幅が広がった。
メールやスケジュールの単純なチェックなどであればスマートフォンからでもアクセスできるため、いつでもどこでも業務が遂行できるというメリットがある。
また、Citrix社のXenDesktopとの連携機能を搭載し、同一の仮想PCに対して、WindowsのプロトコルであるRDPとCitrix社のプロトコルであるICAのどちらの接続プロトコルからでもアクセスできるようになった。
ユーザーは、高速なネットワークを利用できる社内ではRDP接続を利用し、外出先ではICA接続に切り替えるといった使い分けが容易になり、利便性が向上する。
さらに、仮想PCで利用するOSやアプリケーションのディスクイメージの重複部分を共有する「仮想PCディスク共有オプション」機能が強化された。
データ量が大きくなりがちな作成時期の古い差分データを判別し、優先的に自動削除する機能を搭載している。
運用性の向上とともに、ディスク容量削減を効率化することによりシステム全体のパフォーマンス向上にも貢献している。
新製品の出荷開始時期は2011年6月30日であり、1クライアントあたりの初期導入コストは、7.2万円(税別)からとなっている。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)