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機密ファイルの不用意な印刷を制御するNRIセキュアテクノロジーズと京セラミタジャパンの連携ソリューション

情報漏えいを防止するために、文書ファイルごとに「機密」「管理職限り」などの属性を付与して管理することは有効であるが、閲覧権限者がプリントアウトして、そのドキュメントをずさんに管理していたら機密保護にはならない。
そこで、NRIセキュアテクノロジーズは、情報資産の識別・整理ソリューション「SecureCube / Labeling」と、京セラミタジャパンの印刷制御システム「TASKGUARD ID Printing(以下、TASKGUARD)」との連携を、2011年5月18日から開始する。

社内にある個々の電子ファイルの機密度別に、ラベルを付与して安全に管理するための「SecureCube / Labeling」と、個人認証と暗号化によってセキュリティを強化した印刷を行うためのマルチベンダーセキュアプリントシステム「TASKGUARD」が連携することで、電子ファイルの機密度に応じて印刷を制御することが可能になる。

具体的には、「SecureCube / Labeling」を利用して付与された個別電子ファイルの機密度や属性情報を、「TASKGUARD」に新たに追加された印刷制限機能を用いて読み取る。

印刷制限機能に、機密度別の印刷可否の対応を設定しておくことで、特定のキーワード(「極秘」「印刷不可」など)によってファイルの機密度を判断し、印刷を自動で停止する。

管理者は、利用者に負荷をかけずに、機密情報が紙媒体を通じて漏えいすることを防ぐことができる。

紙媒体による持ち出しは、手段が容易であることや、気付かれにくいこともあり、漏えいルートとしては、一定の割合を占めている。

また、机の上に放置している間に、第三者によるソーシャル・ハッキングを受ける可能性も大きい。

ファイルやドキュメントを渡さずとも、「ここだけの閲覧」「覚えておいてほしいこと」といった自己弁護を伴って、不用意に第三者に見せることにより漏えいする可能性もある。

本連携ソリューションにより、紙媒体による情報漏えいの防止が強化されることが期待される。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)