手軽にファイルの共有や受け渡しが可能になるファイルサーバーは設置コストもそれほど高くないため、多く利用されているが、いかに厳格な利用ポリシーを設定しても、時間の経過とともに「ゴミの山」になる傾向がある。
そこで、ジャストシステムは、ファイルサーバーの状態を可視化し、情報の重要度や利用状況などに応じて、情報を整理できる「GDMS(Green Document Management System)」に、機密文書の管理徹底と、ファイルの整理前にユーザーが確認を行える機能を新搭載した「GDMS 2.0」を、2011年6月30日(木)より発売する。
「GDMS」は、ファイルサーバーに保存されている、何ヶ月もアクセスされていないファイルや内容が重複しているファイル、ファイル名が類似しているバージョン違いのファイルなどを可視化し、不要なファイルを削除、またはバックアップ領域へ移動するなどの整理が行えるファイルサーバー可視化システムである。
ファイルの整理は定期的に自動実行し、ファイルサーバーの肥大化対策、および情報の品質向上が行える。
また、ファイルのアクセス権設定をチェックし、機密情報や重要文書の適正な管理を支援する。
このたびは、機密情報用のフォルダ外に、誤って機密文書が格納されていないかを確認する機能が新搭載された。
機密文書があった場合には、管理者にアラートメールの送付や、任意のフォルダへの自動移動を実行する。
機密情報用のフォルダに通常の文書が含まれている場合にも同様に制御を行う。
加えて、機密文書が複製されている場合や、フォルダのアクセス権が正しく設定されていない場合についても可視化・制御をするので、情報漏えい防止の徹底が可能である。
「GDMS 2.0」により、「陳腐化」や「重複」「未参照」といった条件から整理対象となったファイルに対して、管理者が移動や削除といった整理を行う前に、各ユーザーに対して確認を行える機能が新たに追加された。
管理者は、ユーザーがファイルごとに行った判断に基づいてファイルの整理を実行でき、必要なファイルを間違って移動や削除してしまうといったことを防ぐ。
ファイル整理を行った場合のシミュレーションなどが行える「概況画面」を一新し、ファイルサーバーの利用状況の課題や、「陳腐化」や「重複」などの項目ごとの削減量と全体削減量が、より把握しやすくなった。
また、ファイルサーバーの利用状況に関する概況レポートや機密文書の管理状況に関するレポートを、html形式の保存に加え、PDF形式で定期的に自動保存できるようになり、レポートの共有が容易になった。
さらに、整理対象となったファイルのコピーや移動時に、アクセス権の設定を自動で引き継ぐようになったので、整理後に逐一設定し直す必要がなくなった。
価格は、10TBまでの「GDMS 2.0」が280万円(税別)、「GDMS 2.0(3TB)」が180万円(税別)、「GDMS 2.0(1TB)」が130万円(税別)である。
一旦ファイルサーバーが「ゴミの山」になってしまうと、肝心なときに必要な情報が取り出せず、また類似の情報が複数あってどれが正確なものかがわからなくなり、ビジネススピードの足を引っ張ることになる。
定期的に自動整理が可能な本ソリューションの導入により、ビジネスの機動力が高まることが期待される。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)