オスカー・ノミネートの映画『127時間』主演の俳優ジェームズ・フランコ(33)が、ニューヨーク大学の卒業式に出席し、映画製作の修士号を受け取った。しかし「お勉強大好き」のフランコは、この後も別の大学で博士課程を二つも習得する予定があり、彼の学位追求はまだまだ続くのだ。
多くの映画監督や役者を世に出したニューヨーク大学(NYU)の芸術学部「Tisch School of the Arts」。その映画製作専攻の修士課程を見事修了したフランコ。16日、濃いブルーのガウンとキャップをかぶり、卒業式に出席した。
フランコの場合、これは二つ目の修士号になる。学士号はUCLAで取得、その後東海岸に移り、コロンビア大学の芸術学部(School of the Arts)で文芸(creative writing)の修士号を昨年、すでに取得している。
同じNYにある二つの名門大学を「ハシゴ」する形で、両校から修士号をもぎとったフランコ。同級生がツイッターにアップしたNYU卒業式の写真を見ると、セレブとして何ら特別扱いをされるでもなく、皆に交じってフツーに式に参列していた。
勉学のさなかに行われたであろう2月末のアカデミー賞では、目はうつろ、心もうつろな司会ぶりに「合間にペーパーでも書いていたのでは?」とまで揶揄された彼だが、今までの苦労が実を結び、卒業式ではさぞかし晴れ晴れとした気分だったことだろう。
ところがどっこい、フランコの場合はまだまだこのあとも勉強が続くことになっている。すでに取り組み始めているイェール大学での英語学の博士課程に加え、来年9月からはテキサス州にあるヒューストン大学で文学と文芸での博士課程取得を目指すという。これは、400人の応募者の中からたった20人が選抜されたそうで、フランコもその少数精鋭に選ばれたことになる。
すでに取得済みの学士号一つ、修士号二つに加えて、さらに博士号を二つも目指す一方、この秋から大学院講師として教鞭をとることにもなっている。卒業したばかりのNYUで「詩を映画化する」クラスを担当し、題材はハンガリー系の米詩人ルイーズ・グリュックの作品を取り上げる予定だとか。
こうなると、もう「ハリウッド俳優」である必要性はないのでは? フランコは「学校での勉強は、映画製作や文芸を真面目に追求するための手段だ。」と語っていて「学校に行くと、自分が興味のあることに同じように興味を持つ人々のそばにいられるのさ。それはとてもグレートな経験だ。」と語っている。ここまで「勉学オタク」なら、今後は「ジェームズ・フランコ教授」を目指して、どこまでもアカデミックな世界を追求していってはいかがだろうか? 彼ならきっと人気教授になるに違いない。
(TechinsightJapan編集部 ブローン菜美)