企業の購買担当者にとって役務契約の積算と見積比較は非常に煩雑だ。
過剰なサービスを付けて高い見積もりを出してくる会社がある一方で、新参会社が「戦略的受注」を狙った不当に安い見積もりを出してくることもある。
そこで、オリックスとディーコープの業務提携により、全国の中堅・中小企業向けに、工事や事務所移転、警備や清掃などの役務サービスの発注に関して、複数企業から比較見積もりを取る「買援隊@Dee(かうえんたいあっとでぃー)」のサービスを開始した。
「買援隊@Dee」は、これまでディーコープが大手企業向けに展開してきた「見積@Dee」のノウハウを集約した中堅・中小企業向けのサービスである。
一般的に、個別の事業所ごとに発生する工事や軽作業などの業務を外部に委託する場合、部署や事業所ごとに発注や管理が行われており、企業がそれらの適切な価格やサービス要件、購買プロセスを全社的に把握することは困難である。
こうした問題点を解決するため、「買援隊@Dee」は、ディーコープに登録のある約8,500社のサプライヤの中から適切なサプライヤを複数選定し、入札形式による比較見積もりを行うことでコストダウンを図る。
また、ユーザー企業は、サイト上で見積もりから決済までを一元管理できるため、管理業務の効率化に繋がるほか、見積依頼者、見積依頼先、仕様、取引先情報、発注内容、契約内容などをサイト上で即時に確認できる環境が整うなど、内部統制の強化にも繋がる。
「買援隊@Dee」は、現在オリックスが展開するインターネット決済サービス「ORIX-ECサービス」に無料で会員登録した後、ORIX-ECサービスのサイト内から「買援隊@Dee」へ申し込むことで、利用できる。
購買担当者の業務軽減が図れることに加えて、発注の透明性・客観性・公平性を確保できるため、導入意義は大きく、コンプライアンスの確保にも寄与するであろう。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)