福島第一原発では連日放水作業や電源復帰へ向けて命がけの作業が続く。一方で周辺地域では避難指示などが出ており、都内でも放射能が検出された。果たして都内の放射能の状況はどの程度なのか? テレビ「アッコにおまかせ!」では実際に測定してみた。
3月20日午前8時20分自衛隊により福島第一原発4号機に放水を開始。東京消防庁も午後から放水を開始したことがニュースなどで報じられた。
この日テレビ番組「アッコにおまかせ!」では、内容を東日本大震災関連に絞って専門家の意見をまじえて放送した。
高速炉・核融合システムの安全性研究が専門分野となる東京工業大学原子炉工学研究所助教の澤田哲生氏らがゲスト出演して意見を述べた。原発周辺エリアの「避難、屋内待機エリアでも普段の生活ができるレベル」と放射線量については心配しすぎる必要はないと澤田氏は話した。
だが、都内をはじめ各県では外国人の滞在者が次々と自国へ引き上げている事実があるのだ。和田アキ子が「私たちだけが本当のことを知らないのでは?」と不安を表すと「知らされているが『どれを信じていいのか迷っている』状態では」と澤田氏が答えた。
そして澤田氏は自ら持参した放射線の検査機を取り出して「ここにも検査メーターがありますけど」と数値を確認して「今、0.1マイクロシーベルト」と読み上げた。
和田アキ子が「今、12時36分42秒。この場所で(0.1マイクロシーベルト)!」と確認した。
それに続けて「こう考えるとわかりやすいですよ」とゲストの生島ヒロシがフリップで説明した。彼は「毎日2時間このスタジオで仕事して0.1マイクロシーベルトを365日間浴びるとして」と話しながら『0.1×2×365=73マイクロシーベルト』という数式を示したのだ。これは『レントゲンを1回受けると600マイクロシーベルト。CTスキャンの検査は1回に6900マイクロシーベルトを浴びている』ことに比べて2桁以上少ないレベルである。「その程度の放射線量なのですから、あまりパニックになる必要はない」と生島は主張した。
さらに澤田哲生氏は周辺地域でも心配する量ではないことを繰り返して、先日周辺地域のホウレン草から放射能が検出されたことに触れると「私ならば気にせずに食べちゃいます」と言い切ったのだ。澤田氏が都内にあるTBSのスタジオで実際に放射線量を測定したことで説得力のある言葉となった。今後の放射能に関する報道を聞く際に参考となる内容だ。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)